3本まとめて映画レビュー、行きます。

『プール』
シャネルを観に行った時の劇場予告で、小林聡美がいい感じだったので観ました。
タイの田舎にある、日本人オーナーのゲストハウスでの、母親と娘の邂逅の話。
ゆっくりと流れる時間の中で、余命宣告をされながらその先をマイペースで生きている日本人女性や、母親に置き去り(=捨てられた)であろうタイの少年、家族と離れてタイで生活する日本青年などの各々の人生模様が静かに描かれている、という映画。
なんというか、結論みたいなのはないです。
ただ、休暇を終えて帰国する娘が、母親に対して持っていた確執が少し取れて、ほんの少し赦せるようになった”んだろうな~”って感じの終わり方で、このあたり好き嫌いがあるかもな~と思う。
私はそれ自体(明確な答えのない映画)は嫌いじゃないけど、そういうのは観る側に問題提起みたいなのをしたままなので、ちょい、しんどいなぁ、って感じです。
小林聡美は以前から好きでしたが、パン(Pasco。今回の映画でも協力になっています)のCM(『かもめ食堂』をベースにしたやつ)を見てからは、ますますチェックするようになりました。
もたいまさこと共演することが多いですが、相互に影響しあうんでしょうか、いい味が出るなぁと思います。ネタばれですが(もう上映終わってるやろから)、今作で、「すぐ捨てられている動物を拾ってくる」という女性を演じていて、道端でじーーーっと見つめている先に、いかにもな仔犬がいたところは、ひそかに大爆笑していました。小林聡美ともども、いい女優さんだなと思っています。

しかし、『かもめ食堂』でも「宝くじ3億円当てた女性・・・なんちゅー羨ましい、でもありえんやろー!」的な話でしたが(原作がそう)、今回の『プール』も、「やりたいから=タイに来てゲストハウス始めた・・・どっから資金が出たんやろ、他に客おらんけど、どうやって経営してるんやろ」的なところ、マジ、ありえん・・・・・・・・・。
(そんでもって、ずっと前に買った『かもめ食堂』のDVD、いい加減、観ないと、な)


『Disney's クリスマスキャロル(2D・吹替え版)』

水曜日、レディースデー、とりあえず何でもいいから観たい、っつーことで選択されました。
字幕版だったら、リクライニングシートとサイドテーブルのついたシアターだったんですが・・・(><)。
実は、「子ども向けのお約束映画」だと高をくくって行ったんですが・・・ものごっつ!怖かった!!まず、フツーに実写だと思ってたら、CG(たぶん)でした。実写をアニメ風に加工した、って感じ。でも、なんでそうしたかはわかんない。実写とVFX(って言うのか、最近は?)で充分なのにな。
そして、幽霊とクリスマスの精霊。とりあえず、めちゃくちゃ怖く作ってあります。
スクルージが遭う怖い目も、より怖く描かれていて、子どもだったら絶対に泣く!
まぁ、元が元なんで、最終的にはご都合主義のハッピーエンドなんですが、そこは、それ、Disneyですから。ビビるだけビビらせてハッピーエンドが待っている、てのはテーマパークのアトラクションでも基本形ですので(よく考えると、その辺がUSJとは違うのかも。後者は、しょっぱなから結構ハイテンションやもんな)。

さてさて、それで、キャストなんですが、エンドロールで気づきましたが、ジム・キャリーが何役も演じています。観ている途中はそんなにわかんなかった。やっぱ、アニメ加工しているせいもあるのかな。他の役も一人の役者さんが複数演じられていて、後でぴっくりしました。
監督はロバート・ゼメキスで、冒頭シーンなんかは某魔法少年シリーズ並みだと思います。
映像はきれいなので、そういう点はおすすめ。後、音楽も、全編クリスマスムード一色なので、一日も早くそういう雰囲気に浸りたい人は、ぜひとも1,000円札を握り締めて早めに劇場に行きましょう。
あ、最初のシーン、酔いそうになるので乗物に弱い人は要注意です。


『2012(吹替え版)』

12月1日、映画の日に。朝一の上映になると、どうしてか吹替えになります。
昔は「字幕でないと!」と考えてましたが、字幕を読まないと内容に集中できるので、ま、いっか、と思うようにしています。

内容は、まぁ、この手の話によくあるやつで、バツ1のダメ親父が、人類滅亡の危機に際して、めちゃくちゃがんばって家族を助けようとして、一度呆れられた妻の愛情を取り戻し、頭っから相手にしてくれなかった息子の尊敬を取り戻す、ってのです。
展開がトム・クルーズの『宇宙戦争』に似ていますが、家族構成もそっくりで、この手の話では、なぜか、一人暮らしの元父・バリバリの恋人付き元妻・冷めた兄・父も母の恋人も好きな妹、というのが定番のようです。
2時間30分くらいの長い映画なんですが、大体、誰もが思う展開。
設定の「マヤ暦の予言どおり、太陽活動が活発化して人類が滅亡する」という点は、前に観た『ノウイング』とあんまり変わりません。ただ、あちらは、ホラー・SF・宗教映画だったのが、こちらは純粋なハリウッド的スペクタクル映画になっています。あちこち壊れていく様子はド派手に描かれていて、迫力があっていいと思います。まぁ、ちょっと、「いや、そう何度もうまく逃げられるってのは、どうかなぁ?」
って思うところもありますけど。
他にもいろいろ書きたいんですが、まだ公開直後っぽいんで、詳しい内容には触れないでおきます。
それなりに楽しんで観られる映画なので、「行くとこないし、映画でも観ようかと思うんだけど・・・」程度の気分なら、観に行ってもいいかもしれません。