「ゆすらうめ」です
あっという間に四月になってしまいましたが
四月を卯月とも言いますよね
卯月の”卯”は「ウツギ」のことで
アジサイ科ウツギ属の植物です
”卯月”とは「ウツギ」の花の咲くころという意味だそうですよ
(旧暦の四月一日は現在の暦では五月八日になります)
さてその「ウツギ」は、漢字では「空木」と書きます
「空」と書いて「ウツ」と読むのは
例えば
「身」「命」「世」等の言葉にかかる枕詞
「空蝉(うつせみ)」がそうです
「空木」の由来ですが、空木の茎は中空で
(竹のように茎が空洞ですが節はありません)
つまり、≪茎の中が空洞の木≫といった意味のようです
このウツギの花を
空(ウツ)木の花→ウの花→卯の花、と言うようになりました
”卯の花”と言えば、懐かしい有名な歌がありますね
♪ 卯の花の匂う垣根に
ほととぎす 早やも来鳴きて
しのび音(ね)漏らす
夏は来ぬ ♪
卯の花の開花時期、
五月から七月にかけての初夏の頃を歌った歌ですね
え?
”卯の花”って、「おから」を連想したって方、
それも正解です
「おから」は大豆から、豆乳を搾った絞りかすの事ですが
結構栄養価の高い食品で
特に、記憶力を高める効果があるといわれてる
レシチンを多く含んでいます
廉価な食品なのですが、
水分を多く含むため保存期間が短く
実は供給が需要を上回り、
多くは家畜の飼料となってしまっております
ところでこの「おから」をなぜ「卯の花」というかと言いますと
実は、白いおからが、白い卯の花にそっくりだからです
日本語って面白いですよね
遊び心も豊かに、言葉を大切にした昔の人の言葉遊び
すごい言葉の文化だと思います
人名ですが
「小鳥遊」って書いて、「たかなし」って読むんですよ
小鳥がのどかに遊べるのは、天敵である鷹がいないから
小鳥が遊ぶ→鷹がいない→鷹、無し→たかなし
この言葉遊びの文化すごいですよね
ところで
「四月一日」は、何と読むかご存知ですか
≪わたぬき≫です
江戸時代まで
衣替えの時期〈季節〉は四月一日と定まっており
冬に着ていた「綿入れ」の衣類から
「綿入れ」ではない着物に衣替えしたんです
「綿入れ」→「綿を抜く」→「綿抜き」→「わたぬき」
明治時代になって
旧暦から新暦(現在の暦)に替わり
しかも着物から洋服に装いも一変したのですが
洋服の着方がよくわからない人のために
明治政府が出した洋服の着方のマニュアルにより
衣替えの日が、それまでの四月一日から
現代の六月一日となったそうです
諸説ありますが・・・