高砂の 尾の上の桜 咲にけり | ミックスココアのひとりごと

ミックスココアのひとりごと

気ままに思いついたことを折々に

神職になってから

もう、どれくらいの地鎮祭をご斎行させていただいたでしょうか…


毎回、厳粛な気持ちで一生懸命斎主を務めさせていただいてます


神職にとっては回数重ねると地鎮祭も竣工祭も

手慣れたもので、

次第に緊張しなくなってきます。


しかし、それは実は

一番気を付けなばならないことだと思っています

慣れが、丁寧さを欠いたり、ずさんになったり

手を抜いたり…、決してあってはならないことだと心得ています。


家を建てる…なんて出来事は

普通のサラリーマンにとっては

一生に一度あるか無いかの一大イベントなのです。

何千万円というローンを抱えての

その一大イベントの事始めの

大切なおめでたい祭事なわけなのです。


(私自身もローンを抱えて家を建てた身ですので…)


勿論、地鎮祭に出席される設計事務所の方も

施工主である建築業者の社員の方々も

施主さんに気を遣い

良い家を建てようという気構えで臨んでおられることと思います


と、私は思うのですが

先日の地鎮祭で誠に残念な思いをいたしました


建築会社の社員の一人が

祭式の間中ずっと腕組みをして座っているのです

地鎮祭に出席している施工会社の社員ですから

新入社員じゃないでしょうし

年齢的にも30歳前後くらいに見えましたが…


腕組み、というのは

ビジネスマナーでは、

相手を拒否するボディランゲージなのです


建設会社の立場から見た地鎮祭における相手とは

①施主様、

②この土地・地面をお治めになっている

大地主(おほとこぬし)神様・産土(うぶすな)神様達、

③そして、この祭事を執り行う斎主である神職

ということになります。


施主様に対して無礼です

神様に対して非礼です

神職に対して失礼です


このブログをたまたま読まれた建設会社の方のみならず

ビジネスマンは

マナーとして

人前で腕組みはしない方がいいと思いますよ


お客様の前で腕組みしてるようなセールスマンなんて

見たことないですしね~


*地鎮祭

どんな土地にも、そこを治める神様がおいでになります

家を建てるために、その土地の神様を招き祀り

その御心を和らげ、ご了承いただき

工事の無事をお願いし、

加えて、施主様ご家族の弥栄(いやさか)をお願いする祭式です。


外山のかすみ

たたずもあらなむ

(権中納言匡房)