黄連、大黄、葛根湯(かっこんとう)
八味地黄丸(はちみじおうがん)、
一度や二度はこんな名前を見たり、
聞いたりされたことがおありでしょうか?
最近、漢方薬の人気はなかなかのようです。
街中の普通の薬局が、ある日突然
”漢方薬相談”などという看板を掲げているのを見ますと
え~って思いますが、それだけ漢方薬に関心が高く
人気があるのでしょう~
ところで、
「漢方薬は、すぐには効かないが、
体質からじわじわと治してくれる」とか
「副作用が無いので、安心して飲める」と、
思っておられる方も多いのではないでしょうか。
ところが、漢方薬にも服用後数分で効くものもあります。
また、用い方が不適切だと、副作用もあります。
服用したあと、高熱を発したり、
激しい嘔吐に襲われたり、脱水症状を起こすなど
死ぬような苦しい状態になることさえあるそうです。
ただ、猛烈な反応が現れても、漢方薬の場合は、
必ずしも副作用ばかりとは限りません。
むしろ、よく効いた証拠である場合が多いのです。
生姜瀉心湯(しょうきょうしゃしんとう)という
胃疾に効く薬があります。
これを服用すると、
耐えられない嘔吐が起こる場合があります。
あまりの激しさに驚くのですが、
そのあと、胃の疾患は、
急速に快方に向かいます。
これらは、漢方薬の作用に見られる、
瞑眩(めいげん)といわれる、一時的な反応です。
瞑眩は、薬が疾患に対して効いた証拠であり、
歓迎すべき好ましい反応だそうです。
さて、私達の仕事にも、
これに良く似た場面があります。
仕事(体)にどこか欠点・欠陥(疾患)があるから
何か新しい仕事のやり方(薬)を導入するのです。
すると、効果が上がるどころか、逆に、
以前よりもっと効率が悪くなってしまうことがあります。
自分で考え、工夫したことならともかく、
これが上司、あるいは他人から指示されたことなら、
「こんなくだらないことをやらせて・・・」と、
不満に思うのです。
不審や不満に思いながら仕事をしていても
そりゃあ、成果が上がるはずがありません。
しかし、本当に効果があるかどうかは、
すぐには判らないものなのです。
急いで結論を出さずに、
もうしばらく続けてみてはいかがでしょう。
もう少し待ってからでも遅くはないかもしれませんよ。
ただ、タイミングは注意してくださいね。
薬の注意書きにこう書いてありましたよ、
「しばらく服用(継続)して効果が現れないときは
医師(上司)に相談してください」って。