社会人になってまだ3ヶ月あまりという新米会社員がおりました。ずいぶん昔の話です、今では考えられないような非常識がまかり通っていた頃のお話です。
ビールが大好きな上司がいまして、会社の冷蔵庫にはいつもビールが冷えていて(今にして思えばそのビール代は会社の経費だったのだろうか、自腹だったのだろうかしら)、4時頃ともなると会社の一室で冷蔵庫で冷やしたビールを、仕事中に飲んではご機嫌になっているとんでもない奴ですう。
まだ日が高いと言うのに(そういう問題じゃないか~)、勤務時間中だというのに、その日は梅雨明けのとても暑い日でした、さぞかし冷えたビールがおいしかったのでしょう!
早々とすっかり出来上がってしまいました、くだんの上司と目が合ってしまいました。
いわく、「おい、わし帰るから、家へ送ってくれ」
こっちは自分の仕事で精一杯、何を言い出すんだこの野郎!ふざけるな、ボケ!(ここまでは心の叫びです)
さて、ここからは、はっきりと、日本語で声に出して発声してしまいました。
「帰りたければ、タクシーで帰られたらいかがですか~!」
見る見る上司の顔色が変わりました・・・・
周りにいた他の職場の皆さん方の顔色もたちまち青ざめていくのがわかりました。
結局、へそを曲げて、ご機嫌斜めのこの上司は、部下の車で自宅へ送らせる事を断念し、ほかの部下にタクシーを呼ばせて、早々とご帰宅なさいました。
さあ、大変です、わたくしは、翌月1日付けで、異動(転勤)となりました。(笑)(ここは笑うところじゃないのかも)
クビにはなりませんでしたが。
さて、サッカー日本代表チームの岡田監督の座右の銘は「」人間万事塞翁が馬」だそうですね。
何が幸いで何が災いかわかりません、転勤させられたわたくしは、翌月から、この嫌な上司の顔を見なくてすんだのですから。
ちなみに、この上司はもうとっくに退職しています・・・・