昨日は弱気だった母が復活。

今日は意識レベルも回復し、看護師さんと会話が出来ている。

そのため3日前に引越した2人部屋(この部屋は、重篤患者を観察する部屋だった)から、一般の大部屋に戻る事になった。

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母が「治療を頑張る=家に帰る」と言う強い意志を持ち続けているため、我々家族は「母が管理していたモノが、どこにあるのか」を聞き出せずにいた。

ふと母が大切にしまっていたお数珠の場所が気になり、父と大捜索。見つからない。

母には「お数珠のしまってある場所どこ?」なんて聞けない。モノがモノだけに「私の葬儀で使うのか」なんて思われたら、怒られてしまう。

会社の偉い人が亡くなってね、急遽お通夜に参列する事になったの

だからお数珠貸して

会社の偉い人、大変申し訳ございません。強引な理由を付けて、お数珠の場所を聞き出す。

あなた(私)には、大切なものがしまってある場所を教えておくべきだったわ

母はお数珠のある場所を、私の耳元で小声で教えてくれた。更に一般常識のない娘にお通夜のマナーを叩き込む。

借りたお数珠は、ちゃんと元の場所に戻しておくよ

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病室を離れる際、母に「明日は何が食べたい?」と聞くと、

ステーキ

あなたが入院してから、我々だってステーキなんて贅沢はしていませんよ

父が「病室に持ち込むまでに、お肉冷めちゃうね」と困り顔。母のワガママ復活、良い事だ。