※凄まじく重い内容なので、ご注意ください
※母の頑張りを、きちんと残しておきたいのです
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余命なんて、誰も決められない。
余命宣告されたって、本人の頑張り次第でいくらでもひっくり返せる。
だからさ、先生の決めた余命なんて嘘っぱちでしょって、笑って言い返してやれ。
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昼ののび太(主治医)発言により、夕方に家族集合(父・私・弟)みんなで主治医の話を聞く。
話しの内容は、
*がんの勢いが止まらない
*これ以上抗がん剤を使用すると、良い組織まで破壊してしまうため、逆に危険
*腹水が溜まっている
*この3日間で、血小板が急激に減少(30,000)
*血液状態が悪く、多臓器不全・脳梗塞を起こしかねない
→余命1週間
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話が急展開過ぎて、家族全員声が出ない。涙も出ない。頭がついて来ていないのだろうか。もう家に連れて帰るとかのレベルではない。
話は今後の治療方針になり、抗がん剤が使えない以上「治療している"振り"」をする事に家族一致で決定。どんなに辛い治療にも耐えて、元気に退院するんだと言う本人の希望を尊重する。本人が満足するまで、治療させてやろう。
食事も通常食で出してもらう。実際には栄養点滴に頼っていて、殆ど食べていないのだが、家族に促されると「治療のためだ」と言って、一生懸命に口に放り込むからだ。
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ずっと私を気遣ってくれていた友人には、母に「余命を伝えた方が良いのでは」と言われた。
彼のお母様はくも膜下出血で、10年前に生死の境を彷徨った。左半身不随の後遺症は残ったが、幸い今もお元気だ。
「家族が突然いなくなる喪失感は、半端ないぞ」と彼は言う。だから、意識のあるうちにお礼を言ってお別れの準備をした方が良いと。
しかし今日の昼も母自ら主治医に「治療頑張ります」と訴える姿を見ている私としては、本人が満足するまで治療を続けてやりたい。本人には、医師の決めた余命を伝えない。
家族一致で覚悟を決めた。
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主治医の説明の後、弟が「晩めし、ご馳走してやるよ」と上から目線で言ってきたので、病院近くのファミレスで遠慮なくご馳走になる。
そこで弟から、父母の生命保険や年金(今後の生活費)から葬儀の話まで出る。私はすぐに感情的になるからな。そう言う事務処理は、どんなに辛くても冷静な判断が出来る弟に任せる。
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短期決戦だよ、お父さん。
落ち着いたら、のんびり箱根旅行にでも行きますか。
それまで頑張ろう。
しかし、夜中の病院からの呼び出しだけは勘弁して欲しい。睡眠導入剤を飲むか飲まないか、悩みどころ。