今日は思いがけないことがあったので記事の予定を変更致します。

 

 

まず最初に全く思いがけなく満開のバラをたくさん頂きました。

その経緯についてはまた後日お話しようと思いますが

とにかく大急ぎで帰宅し、水切りしたあと

たっぷりの水に漬けておきました。

 

その後、昼食を終えた頃に

以前住んでいた家のご近所さんからご連絡を頂きました。

 

マルちゃんが日曜日に亡くなったことと

今日、回向院へ納めてきたことのお知らせでした。

最期は畳の上で亡くなったと

これは、私への思いやりを籠めた言葉だと思います。

 

 

古くからの読者さんは覚えていて下さるかもしれませんが

前の家の庭にはいつも外猫マルちゃんがいました。

 

初めて見た時からヤサグレた風貌で

生まれた時はたぶん白かったであろう汚れまくりの灰色の身体。

甘えることも媚びることも知らず

ただいつからか家の縁側にいました。

 

同じく外猫生まれのハルちゃんと暫く縁側で覇権を争っていたものの

ハルちゃんは持前の人懐こさで、

いつの間にか家猫に昇格?したのでした。

マルちゃんは、家に入っても戸を閉めるとパニックになり

家中を暴れ回るので、家猫化は断念しました。

 

 

 

 

 

2020年撮影のマルちゃん

縁側で日向ぼっこしている姿。

 

 

こんなマルちゃんですが

だいぶ前にご近所さんから意外な話を聞きました。

 

いつも家の前を通るサラリーマンが

毎朝必ず縁側にいるマルちゃんの写真を撮っていると。

 

お世辞にも愛くるしいとは言い難い

こんなヤサグレ猫をなぜ?

 

この話を職場でしたところ、同僚が

「わかるわ~」といいました。

その人も、いつも通りすがりに見る家の窓があるそうな。

そこにいつも猫が寝ているのだとか。

 

いつもの場所にいつもの猫がいる

ただそれだけのことだけど

せわしく流され続ける毎日の中で

何か癒されるものがあり

さあ、今日も一日頑張ろう!

と思えるそうな。

 

 

そうだったのか。

いつも変わらず縁側にいるマルちゃんの存在には

誰かを癒すパワーがあったのね。

 

 

引っ越すことになったとき

どんなに抵抗されてもハルちゃんと一緒に

マルちゃんも連れていくつもりでした。

でもご近所さんから

「それはムリ。私が面倒をみるから」

といって貰い、お言葉に甘えました。

 

 

引っ越してからは、暑いにつけ寒いにつけ

どうしているだろうと思いましたが

あまりにも辛くて聞けませんでした。

 

もうお任せしたのだ

聞いたところで何もしてあげられないのだ。

 

そのマルちゃんは畳の上で、優しく看取られながら

虹の橋を渡って行ったのでした。

 

本当にありがたいです。

 

 

マルちゃんの訃報を聞いたその日に

たくさんバラを頂いたのも何か不思議な気がします。

なのでマルちゃんに捧げるつもりで活けました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご近所さんによると

うちの家が無くなってからも、案外皆に可愛がられていたとか。

見かけとは裏腹に

マルちゃんは持って生まれた徳のようなものがあったのだと思います。

 

 

 

 

 

さようなら、マルちゃん。

 

そして皆さま、ありがとうございました。