昨日の銀座散歩の続きですが、ゴールは教文館書店と決めていました。

 

 

 

 

 

教文館 創業1885年の看板

 

 

 

 

 

 

このビルは1933年(昭和8年)の竣工

 

以前も記事にしたと思いますが、前のビルは1923年の関東大震災で焼失し

 

その後新たに建設されたもので、改築を重ねているものの

 

アールデコ様式の意匠はエレベーターホールなどに残っているといいます。

 

 

 

 

 

 

ワタシが目指すのは6階の児童書専門店ナルニア国

ほぼ1年ぶりの訪問です

 

児童書が好きなワタシにとってここは宝の山で

新しい本、懐かしい本に出会いいつもコーフンしてしまうのですが

今回はそれ以上に全く思いがけない本に出会い立ち眩みしてしまいました

 

 

今携わっている仕事の参考にしたいと石井桃子さんの本を探しに来たのですが

 

何と!特設コーナーがあり、欲しい本が文庫上下巻揃って目の前に現れたのです。

 

一瞬息を飲み、ホンマかいな?と立ち尽くしました。

 

それは石井桃子さんが8年をかけて書き上げた1600枚の自伝的長編小説で

 

岩波現代文庫 石井桃子コレクションⅠ、Ⅱとして出版されたもの。

 

これを見たとき様々な感慨に襲われ、時間ってなんだろう?と思いました。

 

この教文館ビルは以前は「赤毛のアン」の訳者、村岡花子さんのご主人の実家が経営する聖

 

書の出版社。関東大震災で焼失し、その会社も今はありませんが所縁の場所ではあります。

 

ワタシに「想像力」という言葉を教えてくれたアンを日本に紹介してくれた村岡さんと「くまの

 

プーさん」を世に送り出してくれた石井桃子さんは戦後の混乱の中ほぼ同じ時期に児童文学

 

のために奮闘してくれた人です。

 

 

他でもないこの場所で石井桃子さんの自伝的小説を、さらに文庫化という時を経て

 

かつての童話の読者が手にしている、というそのことが

 

一瞬にして時空を飛び越え、見えない繋がりの中に委ねているような感覚で

 

立ち眩みしそうになったのです。「思えば叶う」というのは本当ですね かお

 

 

 

さて昨日は短いお散歩でしたが、

 

浅草を歩いた後で銀座を歩くとまた新たな感慨が湧いてきます。

 

古いものがどんどん壊されピカピカな新しいビルに生まれ変わっていますが

 

その土台はやはり銀座ならではのもの、これが土地の記憶なのでしょうか。

 

 

 

 

ピンクの穴ぼこビルはミキモト

銀座通りの本店はもう少しで完成しそうです

 

 

 

 

 

 

 

 

広い歩道にぽつんと郵便車

銀座にも郵便屋さんは来るのだ!

 

 

 

 

 

 

地面すれすれのシャネル

 

 

 

 

 

松屋の一角ルイヴィトンはどうしても写さずにいられません

 

 

 

 

 

 

同じ理由で銀座プレイスというらしいビル(まだ覚えていない!)も一枚

 

 

 

 

 

 

等間隔に並ぶ街路樹のなかで

どういうわけかここだけハコベが元気に萌え出していました

これも銀座の小さな春ですね