先日は戸山ハイツへ秋の花を探しに行き
色々楽しませてもらいました。
やっぱり古い団地の花壇を見るのが好きなんだなあ…
お散歩ブログを始めてから歩いた団地が
もう幾つも無くなってしまったので
あれこれ思い出していたら、ふと不思議に思ったことを思い出しました。
国立競技場の脇にあった霞ヶ丘団地、正確には都営霞ヶ丘アパートの最後の景色です。
今、ホルダーを遡ってみたら
最初に足を踏み入れたのは2015年の5月でした。
気まぐれに神宮外苑を歩いていて、何気なくその団地に入ってみたら
初夏の花が咲き乱れ、珍しい植物も生えていて
まるでワンダーランドに迷い込んだみたい!
たわわに実ったサクランボのきらめきが今も忘れられません。
この団地は最初の東京オリンピックの時に建てられたのですが
皮肉にも二度目のオリンピックの時に閉鎖されました。
とうとう閉鎖されたらしいと聞きつけて行ってみたら
その荒廃ぶりに驚きました。
桃源郷みたいだった花壇は荒れ果てて空っぽ!
住人が持っていったのでしょうか。
人が住まなくなった場所は、こんなにもすぐに荒れ果ててしまうのか。
あの豊かだった花壇は、住人の気配を映したものだったのか。
物音ひとつしない団地の中を呆然と歩き出口の方へ向かったとき…
最後に小さな広場から敷地を出ようと通路の角を曲がったら
そこで十人くらい少女たちが遊んでいました。
まだ古い鉄棒などが残っていて
その近くで笑ったりお喋りしながら楽しそうに飛び回ってたのです。
とても楽しそうだったので邪魔をしては悪いと
咲き残ったシュウメイギクなどを写したあと
横の通路から、そっと外へ出ました。
歩き始めてしばらくしてから、あれ?と思いました。
なんか腑に落ちない。
あれほどたくさんの子供たちが遊んでいたのに
通路の角を曲がるまで、全然声が聞こえなかったのはなぜだろう。
この近くに子供たちがあんなにたくさん暮らす住居があるだろうか。
そもそも子供たちが元気に遊んでいたというのに
なぜ腑に落ちない気分になるのだろう。
古い団地の荒廃ぶりに錯乱して
唐突に出会った子供たちの姿さえおかしなものに見えたのだろうか。
もし、そうだとしても、私は何を見たのだろう。
今も思い出すと、あの時の不思議な気分が蘇ってきます。