
文字で書くと映画の宣伝にならない、
配給会社から怒られそうな感想ですが
本当なんですよ
カナダとアメリカの国境の冬
それだけで寒くて悲しい感じしません??
しかも主人公は犯罪を犯しています
共感できる人が誰もいない内容なのに
なぜ最後まで集中して見入ってしまうのか???
それはこの映画の基本が
「母親の愛」
これに尽きるからです
昨今、我が子を虐待して死にいたらしめるような母親が多い中
貧乏でどうしようもない現状でも
我が子のために犯罪に手を染める母親
もちろん犯罪は悪いことです
しかし子供のために犯罪を繰り返すこの二人の母親は
友達でもなく、仲間でもなく
お互いの利益だけのために一緒に行動しています
そんな関係でもお互い誰かの母親であるというのは
信頼感を生むのでしょうね
ラストは意外な結末ですが
できれば主人公がフローズン・リバーを見つめる時間を
もっと長く撮ってほしかったです
きっと日本の監督が撮ったら
そのシーンを情緒たっぷりに撮ると思います
派手な映画に疲れた時
また子供にために何をしたらよいか分からなくなった時
しっかり考えることが出来る映画だと思います
あらすじ: 夫に新居購入費用を持ち逃げされた妻のレイ(メリッサ・レオ)は、支払期日までに金を工面するため、移民をカナダ側で車のトランクに積み、セント・ローレンス川を越えアメリカ側に不法入国させる闇の仕事に手を染める。レイはモホーク族のライラ(ミスティ・アパーム)と手を組み、国境越えを何度も成功させるが……。