今日はあたしたち夫婦の11回目の婚約記念日だ。めでたい!
お付き合いを始めてから2年くらい経ってからの婚約だった。
普通さ、2、3年は付き合ってから結婚を決めるよね。
だからあんまり焦っていた訳じゃないんだけど、あたし達が付き合っていたことを前から知っていたうちの教会の牧師にある日呼び出され、「あなた達はこれからどうするつもりなんですか?」と聞かれたのよ。
先生的には2年も経ったのに婚約の気配がないあたし達が心配だったのね。
「長すぎた春にならないように、そろそろ婚約してオープンな関係にしなさい。」と言われてしまった。
(「長すぎた春」って、古っ!)
婚約に漕ぎ着けるまでには一つだけ障害というかハードルがあった。
それはうちの父。
当たり前と言えば当たり前なんだけど、やっぱり娘の父って娘の結婚相手に対して警戒するよね。
うちの父も例に漏れず、心配性の上に娘溺愛って感じだったから、実は交際2年経った当時も父には内緒にしていたのだ。
「実は父にはまだ内緒なんです。」って言ったら、先生は驚いていた。
「何で内緒なんですか?」って聞くから、「母と相談して、それとなく付き合っている雰囲気を伝えたうえで報告した方がショックが少なくて済むと思うので・・・。」と答えた。
先生には理解できないようだったけど、うちの父ってそういう人なの。
「では一日も早くお父さんに報告しなさい。」と印籠を渡されてしまった。
「はい、わかりました。ではこれで・・・。」と失礼しようと思ったら、先生が「あと一つだけ、大切なことを教えておきます。」と改まって話し始めた。
「お父さんにあいさつに行く時に、『娘さんをください。』と言ってはいけませんよ。あくまでも『娘さんと結婚させてください。』と言うように・・・。」と先生が言った。
実はこの数ヶ月前、先生のお嬢さんが婚約をしたのだが、その時にお婿になる人が先生に向かって「お嬢さんを私にください。」と言ったので、先生は軽くショックを受けたのだそうな。
先生は「イヌやネコをくれてやる訳じゃない。結婚しても私の娘なんだ!」と喉まで出かかったそうだ。
ぐっと飲み込んだらしいけど。
それくらい娘を嫁にやる父親って繊細なものらしい。
「はい、わかりました。そうします。」と約束して失礼した。
「さて、どうやって父親に報告するかな?とりあえず祈るか。」って感じで、チャンスが与えられるように祈ったら向こう(父)からあたしに探りを入れてきた。
「お前結婚するような相手いるのか?」(言外に「どうせいないだろう。ふふっ。」)って言うから、「うん、いるよ。今度連れて来るね。」と言った。父はちょっとビビっていたが「つまらん相手を連れて来たら追い返すからな。」と答えるのを忘れなかった。
さて数日後、さっきーを連れてうちへあいさつへ。
先に部屋に入ったあたしはのけぞりそうになった。
父はランニングにステテコという超いい加減な姿で座椅子にふんぞり返っていた。
なんなのよ、そのやる気のない姿は・・・。
父にしてみれば精一杯の抵抗の表れなんだろうけどさ。
「こりゃ、さっきー呆れて帰るかも。」と思ったけど、とりあえずさっきーも部屋に通す。
父はさっきーを見てびっくりした。
さっきーは上から下までスーツでばっちり決めていたからね。かっこ良かったのよ。
そして父は一言「君は真面目そうな人だねぇ~。」
一目でさっきーを気に入ったらしい。
あたしはこの瞬間「勝ったわ!」と思った。
このあたしがそこらのチャラ男にひっかかる訳ないじゃんね。
そこからトントン拍子で結婚の承諾を得た!
もちろん「娘さんと結婚させてください。」っていう先生の入れ知恵も忘れなかった。
父の了解も得て、みんなで和やかに食事を始めたら、父がさっきーに「君は野球はどこのファン?」って聞いてきた。
あたしはさっきーは野球に興味がないと思っていた。
だって交際中は野球の話なんてしなかったし。
そしたら「巨人ファンです!」って嬉しそうに言うから焦ったわよ。
途端に凍りつく雰囲気。
父は根っからの西武ファン、そして根っからのアンチ巨人なのだった。
「即効破談?」って思ったけど、「オレは巨人は嫌い!」って言う父の言葉に「僕実は西武も好きなんですよ。東尾監督はお父さんに似てますよね。」とか調子のいいことを言って、さっきーは父のご機嫌をしっかりとっていた。
あたしは「この人こんなに世渡りがうまい人だったんだ。」とさっきーの新たな一面を発見したのだった。(世渡りがうまいって言えば聞こえがいいけど、実はお調子者ってこと?)
そして11年前の今日、教会でめでたく婚約式を挙げることができた。
礼拝後に行ったので身内だけでひっそりと思ったのだが、式が終わって後ろを向くとたくさんの人たちが残って祝福してくれていた。嬉しかった!
でも一番嬉しかったのは、あれ程教会に行くのを嫌がっていた父が婚約式に来てくれたことかな?
父は婚約直後から「結婚式では挨拶をしなきゃいけないのか?」と心配して早々と「結婚式のスピーチの仕方」という本を買っていたそうだ。
お付き合いを始めてから2年くらい経ってからの婚約だった。
普通さ、2、3年は付き合ってから結婚を決めるよね。
だからあんまり焦っていた訳じゃないんだけど、あたし達が付き合っていたことを前から知っていたうちの教会の牧師にある日呼び出され、「あなた達はこれからどうするつもりなんですか?」と聞かれたのよ。
先生的には2年も経ったのに婚約の気配がないあたし達が心配だったのね。
「長すぎた春にならないように、そろそろ婚約してオープンな関係にしなさい。」と言われてしまった。
(「長すぎた春」って、古っ!)
婚約に漕ぎ着けるまでには一つだけ障害というかハードルがあった。
それはうちの父。
当たり前と言えば当たり前なんだけど、やっぱり娘の父って娘の結婚相手に対して警戒するよね。
うちの父も例に漏れず、心配性の上に娘溺愛って感じだったから、実は交際2年経った当時も父には内緒にしていたのだ。
「実は父にはまだ内緒なんです。」って言ったら、先生は驚いていた。
「何で内緒なんですか?」って聞くから、「母と相談して、それとなく付き合っている雰囲気を伝えたうえで報告した方がショックが少なくて済むと思うので・・・。」と答えた。
先生には理解できないようだったけど、うちの父ってそういう人なの。
「では一日も早くお父さんに報告しなさい。」と印籠を渡されてしまった。
「はい、わかりました。ではこれで・・・。」と失礼しようと思ったら、先生が「あと一つだけ、大切なことを教えておきます。」と改まって話し始めた。
「お父さんにあいさつに行く時に、『娘さんをください。』と言ってはいけませんよ。あくまでも『娘さんと結婚させてください。』と言うように・・・。」と先生が言った。
実はこの数ヶ月前、先生のお嬢さんが婚約をしたのだが、その時にお婿になる人が先生に向かって「お嬢さんを私にください。」と言ったので、先生は軽くショックを受けたのだそうな。
先生は「イヌやネコをくれてやる訳じゃない。結婚しても私の娘なんだ!」と喉まで出かかったそうだ。
ぐっと飲み込んだらしいけど。
それくらい娘を嫁にやる父親って繊細なものらしい。
「はい、わかりました。そうします。」と約束して失礼した。
「さて、どうやって父親に報告するかな?とりあえず祈るか。」って感じで、チャンスが与えられるように祈ったら向こう(父)からあたしに探りを入れてきた。
「お前結婚するような相手いるのか?」(言外に「どうせいないだろう。ふふっ。」)って言うから、「うん、いるよ。今度連れて来るね。」と言った。父はちょっとビビっていたが「つまらん相手を連れて来たら追い返すからな。」と答えるのを忘れなかった。
さて数日後、さっきーを連れてうちへあいさつへ。
先に部屋に入ったあたしはのけぞりそうになった。
父はランニングにステテコという超いい加減な姿で座椅子にふんぞり返っていた。
なんなのよ、そのやる気のない姿は・・・。
父にしてみれば精一杯の抵抗の表れなんだろうけどさ。
「こりゃ、さっきー呆れて帰るかも。」と思ったけど、とりあえずさっきーも部屋に通す。
父はさっきーを見てびっくりした。
さっきーは上から下までスーツでばっちり決めていたからね。かっこ良かったのよ。
そして父は一言「君は真面目そうな人だねぇ~。」
一目でさっきーを気に入ったらしい。
あたしはこの瞬間「勝ったわ!」と思った。
このあたしがそこらのチャラ男にひっかかる訳ないじゃんね。
そこからトントン拍子で結婚の承諾を得た!
もちろん「娘さんと結婚させてください。」っていう先生の入れ知恵も忘れなかった。
父の了解も得て、みんなで和やかに食事を始めたら、父がさっきーに「君は野球はどこのファン?」って聞いてきた。
あたしはさっきーは野球に興味がないと思っていた。
だって交際中は野球の話なんてしなかったし。
そしたら「巨人ファンです!」って嬉しそうに言うから焦ったわよ。
途端に凍りつく雰囲気。
父は根っからの西武ファン、そして根っからのアンチ巨人なのだった。
「即効破談?」って思ったけど、「オレは巨人は嫌い!」って言う父の言葉に「僕実は西武も好きなんですよ。東尾監督はお父さんに似てますよね。」とか調子のいいことを言って、さっきーは父のご機嫌をしっかりとっていた。
あたしは「この人こんなに世渡りがうまい人だったんだ。」とさっきーの新たな一面を発見したのだった。(世渡りがうまいって言えば聞こえがいいけど、実はお調子者ってこと?)
そして11年前の今日、教会でめでたく婚約式を挙げることができた。
礼拝後に行ったので身内だけでひっそりと思ったのだが、式が終わって後ろを向くとたくさんの人たちが残って祝福してくれていた。嬉しかった!
でも一番嬉しかったのは、あれ程教会に行くのを嫌がっていた父が婚約式に来てくれたことかな?
父は婚約直後から「結婚式では挨拶をしなきゃいけないのか?」と心配して早々と「結婚式のスピーチの仕方」という本を買っていたそうだ。