名古屋駅前の弁護士の三輪です。
交通事故により死亡事故が発生した場合、逸失利益(すなわち事故の被害者が事故にあわなければ得たであろう収入)の損害の請求をすることになります。
死亡による逸失利益は、「基礎収入(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数」にて算定されますが、そして「基礎収入」をいくらにするかで、逸失利益の請求額は大きく変動しますので、よく争いとなるのは、前回お話したとおりです。
そして、給与所得者の場合、基礎収入は、事故前に勤務先から得ていた収入を基礎とします。
ただ、公務員であったり、大企業に勤務しているなど、将来確実に昇給が認められる場合、事故時点での収入を基礎として逸失利益を算定するのは問題があるようにも思えます。
そこで、本日は、将来、昇給が見込まれる場合の、基礎収入の算定についてお話をしたいと思います。
この点について判示した有名な最高裁判所の判例として最判昭43年8月27日判決があります。
この最高裁判例は、「死亡当時安定した収入を得ていた被害者において、生存していたならば将来昇給等による収入の増加を得たであろうことが、証拠に基づいて相当の確かさをもって推定できる場合には、右昇給等の回数・金額を予測し得る範囲で控えめに見積もって、これを基礎として将来の得べかりし収入額を算出することも許される」と判示しています。
すなわち、原則として、事故時点での収入が基礎とされるべきで、将来の賃金の上昇は考慮されないというべきですが、他方で昇給や昇格等による収入が増加する蓋然性が認められる場合は、昇給を前提として損害の算定が認められるというものです。
但し、高水準の収入が認められるためには、証拠に基づいて具体的な立証が必要です。
訴訟をする際は、慎重に検討がなされるべきであると考えられます。
詳しくは弁護士に相談して下さい。
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