めんりすとさんで、ら・あ・め・ん(正油)のかけを頂きました。しかもつけ麺用の麺で!! | 御殿場高原ブログ ~禁煙に失敗したら即閉鎖することを約束させられたブログ~

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御殿場高原の中心で富士山メシをサケぶョ。でも転勤したらブログは終了だけどね。

めんりすとさんで、ら・あ・め・ん(正油)のかけを頂きました。

(ちなみにこのレビューは、めんりすと非公式ファンクラブを立ち上げるずっと前の記事です。)


 
かけの素晴らしさ・・・、それは前回レビューした通りです。

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正油のかけ、本当に感動的でした。
いや~本当に出汁の個性はじける素晴らしい作品でしたよ・・・と、満足していました・・・、のにですよ!!
何とめんりすとの店主さんから「平打ち麺のかけも試してみたら面白いと思いますよ」との声をかけられました。
 
めんりすとさんのファンなら、わかりますよね。
これって意外でしょ?
完璧なアンサンブルを目指すマエストロが、こんなことを言うのって。
めんりすとさんは、オリジナルのメニューの味をいじることが、きっと好きではないと思います。
何といってもこのお店には、コショウなどが置かれていません。
勝手に味を変えることはできないのです。
 
そんなめんりすとさんなのにですよ、オリジナルレシピではないものを試されたらと仰る。
???
わけわかんないでしょ。
しかも店主さん自身も「平打ち麺はつけめん用に設計しているので、少し違うと思います」と仰っているわけです。
 
じゃあ何だって「その少し違う」を、試されてみたらと紹介するのか???
 
私がそういう変化球を誰より意気揚々を楽しんで食べるタイプであることは露骨だとはしても、気にらないとブログで何書くかわからない人です。
そういうものをなかなか薦めにくいと思うのですが、薦められた・・・。
 
というわけで、その真意はこの時点では全くわからないものの、いやいやこんなチャンスはめったにないのです。
特に平打ち麺はやたらに美味しいのに、汁そばで食べるチャンスが殆どないのですから、これは貴重です。
内心ガッツポーズです。
そして「次に来たとき必ず頼みますから」と2度押しならぬ5度押しくらいに念押し。
これで「気が変わったから、作れません」などということは許されなくなったなとニヤーリ。
 
で、この度、ようやく頂くことができました。

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食べれば一目瞭然です。
なぜこの平打ち麺バージョンを薦められたかは、明らかです。
 
つまりですね・・・、店主さんは私のブログの記事を読まれているわけですよ(たぶん)。
御殿場高原ブログの作者が、このイケメンだってことも気付いているんです。
で、思うところがあったわけです。
 
私が偉そうなスープのレビューに大きくきく欠落しているものがあることを不満に思われていたのですよ。
だからそのレビュー「ちょっと(だいぶかも)違うんだよな~」と思うところを伝えたかったのでしょう。
しかし、それってなかなか言い出しにくいこと。
 
↓こんなこと言えないでしょ?
「私、あなたがブロガーだって知ってますよ。御殿場高原ブログってブログでこの店のこと書いてるでしょ。でもあの記事のレビュー、全然ラーメンの基本がわかってないですよ。書き直してください」
 
無理でしょ。
こんなこと客にダイレクトには言えないよね、普通・・・。
(この時点では、まだファンクラブうんぬんの話はしていなかった)
だから作品を通じてその誤りを教えようとしてくれたわけです。
  
私のレビューの最大の誤りは、スープの味をスープを構成するアブラ、出汁、タレだけで語っていたこと。
先日、具材がどれだけスープの味を変えるかを、作品を通じて教えられたばかりですが、まだまだそれだけではなかったんです。
 
「すいませんでした!!」
「麺って、スープの個性を激変させますね!!」ってことがよーくわかりました。
 
これからスープの味、香りを語るときには、麺の個性がどう影響していたかについても言及しなくてはいけないわけです。
 
・・・って、そりゃやばい、正直無理ですよ・・・、私も頑張って舌とか鼻の感性高めようと努力しますが、いくらなんでも無理。
そこに行きつくには、ラーメン作るところから始めないとわからないと思います。
 
で、それができないならレビューしてんじゃないっていうメッセージがこの作品・・・、とは思いませんが、そのくらいのショックを受ける事実発覚な作品がこちら。
 

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ばばーんとね。
 
もうね、香りが全然違うんです。
細麺(全粒粉配合、卵なし・・・と思う)と平打ち麺(全粒粉なし、卵をつなぎに使用・・・と思う)が、ここまで影響するかってくらいにね。
細麺ではカツオの重厚にして膨らみを感じる香りが、大胆に押し迫ってくる印象でした。
具材がトッピングされると、具材の香りでその個性は薄らぐも、かけだとその大胆さはちょっと類を見ないくらいのボリューム感。
香りの力量的にはわさらびさんの支那そば醤油(繊細かつ雄大な香りが素晴らしい!)にも負けない、いやむしろ骨太さではこちらに軍配くらいの個性でした。
しかし平打ち麺だと、ここが全く違う。
香りのパーツが一つに調和したような印象で、個々の素材の個性が突き上がってこないんです。
ボリュームを感じさせたり、膨らみを見せるのではなく、拡散性よりもまとまりにその個性を薦めた印象です。
基本的に異なる香りでっはないのに、性格的には逆のもの。
上杉和也と上杉達也みたいな感じかな。
どっちがどっちとは言えないけどね。
 

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味もしかり。
平打ち麺の場合には、スープも出汁の個性を張りつめて押し出すのではなく・・・、丸みを加えて風味の角を穏やかにさせた印象。
出汁に使用される素材の個性を丁寧に伝えるのではなく、しっとりとした温かみある味わいに仕上がっていて、実はなかなか美味しい。
細麺で食べる時よりも、年配者はこの味の方が好きかもという気がしなくもないですね。
カツオの風味の立ち上がるタイミングが、一瞬程度とはいえ細麺よりも明らかに遅め、ふわっと浮き上がるというよりは風味の密度を上げていくような形で丁寧に味を馴染ませていきます。
醤油とカツオの味わいが、ほのぼのとした感じで重なります。
後味で醤油の酸味がすっと流れ、そこに浮かぶ甘味に野菜系の出汁の味わいを感じるも、細かな個性は良い意味で抑え気味に演出。
何だか、落ち着きあるスープの味わいで、オリジナルよりもかけだと受けやすそうな味にも。
逆に言うと、かけではなく、本来あるべき具材を構成した状態では、具材の個性で風味が潰れないように、もう少し張りのある味わいのスープが必要なのでしょう。
細麺の全粒粉が持つきりっとした穀物感が導く、スープの風味の輪郭の張らせ方は、確かに具材などのパーツが増えれば増えるほど有効でしょうね。
いや~、ラーメンって具と麺の個性を考えずにスープを語っちゃいけませんね。
反省させられるところです。
 
ちなみに総合的に考えた場合、かけにおいても細麺の方が美味しかったです。
やっぱりねって感じですけど。
 
平打ち麺の特徴は、やはり卵です。

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醤油&魚介の風味の中に、平打ち麺がつなぎとして持つフレッシュな卵の味わいが少しなじまない気も。
醤油の酸味が卵から臭みを押し上げているのかもしれません。
もの凄く細かいところに神経質になって粗さがしをすると、平打ち麺には細麺程の理由あり存在感は見えませんでした。
 
カスタードクリームにナンプラー(魚の醤油。ベトナム料理の好きな私はヌクマムって呼ぶことがおおいです。日本だと魚醤といいます)かけても美味しくなるとは思えませんよね?
プリンに醤油をかける人がたまにいるので、露骨に否定できないですけど、あまり上品な味にはならないでしょうね。
きっとそれと同じかなと。
カスタードクリームにナンプラーをかけたら、カスタードクリームに奇妙な独立感が出ちゃうと思うんです。
この作品もしかり。
平打ち麺は、やっぱりスープからのずれを出します。
独立感が悪い意味で見られるます・・・って、少しのことですけどね。
それでもめんりすとさんでこの感覚を味うこと自体がないので、余計気になります。
そしてちょっと嬉しくなったりもするのが不思議ですけど・・・。
イチローのファンが、球場に行ってイチローのエラーを見るとちょっと得した気分になるみたいな感じなんですよ。
 
というわけで、現時点における私の考えをまとめます。
 

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全粒粉入りで穀物感がシャープな味わいの麺をスープに入れた場合、スープはキレを出します。旨味も出やすい分、雑味も尖らせる危険性をもちます。
卵をつなぎに入れたふくよかさのある麺をスープに入れると、スープはいくらか細部をぼやけさせつつも穏やかにまとまりを出してきます。多少キメの粗いスープでも、そこそこまとめちゃうと思います。
この個性、スープが豚骨系だと差があまり露骨に出ない気もしますが、鶏豚骨や、鶏のスープであればきっとあからさまな形でそれがわかると思いますね。
  
実は、ご近所のめん処藤堂さんでは、平打ち麺(卵なし)と細麺(卵入り?)が自由にセレクトできるようになっています。
私は基本の麺である細麺が好きですが、醤油では細麺が、塩ではどっちもどっちで好きだったりします。
そしてその理由は、麺とスープそれぞれの味の愛称だと思っていました。
違いましたね。
麺によってスープの味が変わっているんですよ。
 
・・・と書いてみて、猛烈な不安。
慌ててむかーし書いた藤堂さんのレビューを読み直します。
しばらくお待ちを。
 
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ふむふむなるほど・・・。確かに昔の私でもスープの味を麺が変えているかのように感じていたかのような記述をしていますね・・・。
しかしそれは麺を変えるとスープの味が違って感じる(錯覚する)ということを言いたかっただけで、本当にスープの味が違っているとは思ってなかったと思います。
 
思い込みとは恐ろしいものです。
麺でスープの味が大きく変わるはずはないという思い込みがあるからこそ、麺の個性の染み込み具合を考えずに食べていましよ。
 
とはいえ、これがわかるのはめんりすとさんのスープがデリケートな路線にあえて挑んだ、丁寧で繊細な作品であればこそ。
他の人には作れないくらいに微妙なところを正確に突いてくるスープだからこそ、麺の個性を明快に感じられるのだとは思いますけどね。
 
 
それにしても・・・ねぇ。
 
私のレビューの未熟さを伝えるために、あえてメニューにない作品を紹介するとは・・・、凄いよね。
私のレビューを未熟だと思われたのならば、私の舌のレベルなんて当然評価しているはずもないのです。
しかし、それでもあえて作品で、舌をもって感じろとばかりの手法でそれを指摘する・・・。
 
きっと、私の舌でもそれに気付かせる自信があるんですよ、めんりすとさんは。
レギュラーメニューのレシピには、緻密な風味の構築が完成されているという自負があるからこそ、ブレが出ればそれが明快になることもわかっているのです。
 
 
毎回、毎回、食べ終えてから何かを学ばせる店ですね。
独学でラーメンを始めたからこそのアプローチの幅広さとか、料理全般に対する知識の深さを、すとっと作品に落とし込んでくれます。
 

ありがたいことです。

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ところでこの作品を食べたいと思った方。
ブログにとんちんかんなレビューをしてみてはいかがですか?
多分、店主さんが居ても立ってもいられず、訳ありメニューを紹介してくれると思います。
 
(嘘です、実際は知りません。)
 
多分私も、二度と食べられないと思います。
もし二度と食べられないのであれば、このままこの事件は封印してもらって六〇〇〇〇〇〇〇〇〇分の一になりたいくらい!! 
 
 
でも、もし可能ならば・・・。
でも、もしこの記事を読んでいたならば・・・。
 
また何か新しい学びのあるメニューを紹介してほしいですね。
えっ、駄目ですか?
 
 
たびたびすいませんでした。
それにしてもこんなことを書くようなブロガーには本当は来てほしくないんだろうなぁ・・・。
だから顔バレすると、あとが辛いんだよトホホホホォ・・・は、めんりすとさん側の台詞だろうね。
 
 
もし気付いているお店の方、他にもいらっしゃいましたら、こういうブロガーはほっといてやってください(笑)。
 
とか思う。



(後日談)

そして、このラーメンを食べて、なるほど店主さんの男気に惚れる。

それが・・・、めんりすと非公認ファンクラブの立ち上げに繋がっていくのでありました。
 

 
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めんりすと
〒411-0816 静岡県三島市梅名108-2
TEL/FAX 055-977-8555
営業時間
(平日) <昼/11:30_14:30><夜/18:00_21:00>
(土日祝祭日) <昼/11:30_14:30><夜/17:30_21:00>
※スープがなくなり次第、閉店させていただきます
定休日 定休日:火曜日(祝日の場合、翌日休業)
駐車場 あり(10台)
アクセス 国道136号線梅名交差点を東に約250m、右側となります。フードマーケットポテト梅名店向かい。
 
めんりすとさんのHP
http://www.menristo.com/
 
めんりすとさんのブログ めんism
http://ameblo.jp/menristo/  
 
当ブログの記事 究極のラーメン めんりすと
http://ameblo.jp/miwakotani/entry-10636615190.html
 
当ブログの記事 究極のつけ麺 めんりすと
http://ameblo.jp/miwakotani/entry-10636315095.html
 
当ブログの記事 人生最高のラーメン めんりすと
http://ameblo.jp/miwakotani/entry-10636550201.html
 
当ブログの記事 か・き・ら・あが魅せる新しいラーメンのアプローチ
http://ameblo.jp/miwakotani/entry-10751016791.html
 
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