(長文です)

以前こちらのブログで、霊能者に霊視してもらった時のことを書きました。

霊能者に言われたことを要約すると、
母は自分勝手な父に苦労させられ辛い人生を送ってきた。好きなこともできずにがまんばっかりしてきた人。
あと1年ほどで亡くなるだろうから、大切にしてあげてくださいね…
といったことを言われました。
ちなみに父は老衰で亡くなるまでかなり長生きすると言われました。


私はというと、その頃
母の介護の他に父の身の回りの世話や食事のしたくに加えて
娘が赤ん坊を連れて毎日来ていたので
娘の食事や孫の世話にも追われていました。
(娘の旦那さんが当時激務でほぼ深夜帰宅だったため、育児ストレスになって毎日車で30分以上かけてうちに来ていたのです)

おまけに週2回の仕事もしていたことなどで精神的にも体力的にも私は限界になっていました。

やはり父と母の両方の世話は無理だと思い、嫌がる母を説得して何とか施設に入ってもらいたいと願うようになりました。

そこで、ふと思いついた妙案
母の昔の恋人が同じ施設にいたとしたら?
母は喜んで施設に入所するんじゃない?
(我ながら突拍子もないことを考えたと今は自分で呆れますが)

母の元彼なら同年代だから、当然その人も高齢者施設に入所するか通所するかしている可能性がある。
誰も知らない施設なら嫌がるけれど、元彼がいたら施設に行くのが楽しみになるんじゃない?そして若返りして元気ハツラツになるかもよ~?

と、まあ浅はかなことを私は考えました。



昔私が20代(母は40代後半)の頃に聞いた
母の昔の恋人のこと

当時繁華街の通りを母と二人で歩いていたら、この通りにある○○のお店の次男坊が昔の恋人だったという話を
母が嬉しそうな恥ずかしそうな顔で言ったのです。

へえ!!とビックリした私
そんな話は今まで聞いたことがなかったのです。

母は意地悪な継母が勝手に決めた結婚相手(私の父)と強引に結婚させられたから
初めは父のことが嫌で嫌で仕方がなかった
という話は聞いたことがあったけど
その時好きな人がいたんだね!( ゜o゜)

今と違って戦後まだ数年しか経っていない時代ですからね
一緒に食事に行ったりお茶を飲むぐらいだったらしいけれど
でも何と結婚後も会っていたそうです(-_-;)
父が仕事に行った後、母は買い物ついでに会って一緒にランチしたり?
めっちゃ好きなことしてたんじゃない?




母は自分の父を早くに亡くして、意地悪な継母と住んでいたので
できるだけ早く家を出たいと思っていたらしいから
好きな人でなくても結婚して家を出られるなら…と思って結婚したそうです。

父は父で当時勤務していた駐在所に毎日足繁く通って来て自分の娘を嫁にもらってくれと継母のババアに言われて
特に何も深く考えることもなく結婚したらしいから
父と母を勝手にくっ付けた継母ババアが一番罪深い。



そうして私の「母の元彼を探し出す作戦」が始まりました。
何で探せると思ったかというと
例の大きな繁華街の通りにお店(実家)があることと、その人の名前(苗字)が大変変わった名前だったからです。
佐藤さんや高橋さんとかだったら絶対無理ですけどね(^^;

で、一度私一人でそのお店に行ってみたのですが
残念ながら他のお店になっていて
若い人向けのファッションのお店が並んでいる商店街ですから無理もない

だけど、店舗の後ろは3階建の住居のようになっていたので
テナントを貸して後ろで住んでいる感じがしました。

思い切って向かいのお土産物屋さんのようなお店に入って、ちょっと聞いてみました
「あのぅ…昔お向かいの○○のお店の方に
大変お世話になったことがあって…」
という感じで、それとなく聞いてみたら
やはりまだあそこに住んでいるとのこと。

だがしかし
今病気で入院中のようで、奥さんが病院に通ってお世話しているとのことでした。


そっか。まだ老人施設には入っていないのね…残念。
(だけどまだご健在なんだ!)

てなわけで、私の捜索活動は終わりましたが…

そのあと思いがけずにその方の親戚の方(甥っ子)に会うところまで進展しました。

いやあ、世間は広いようで案外狭いものですね(*^.^*)

結論から言うと、母と元彼さんとの再会は叶いませんでした。
その後ほどなくして父が癌で入院して亡くなったので
母が施設に行くことはなくなり、私が在宅介護することとなったから
しかもあっという間に亡くなった父に申し訳なくて
その後私は自責の念で何年も苦しみました(-_-;)


そして、昨日ふとしたことから地元のお悔やみ情報を知り、暇に任せてずっと一覧していたら
先月中旬のところでその方のお名前を見つけてしまったのです。
これって偶然?
たまたま見てみようとしたお悔やみ情報で
見つけてしまうなんて…
しかもまだ四十九日経っていない。
(元彼さんが私に伝えたかったのでしょうか?(^^;)

珍しい苗字でまさにあの繁華街の住所でした。

亡くなってしまったんだ……

まあ、母ももう自分の名前も言えないぐらいボケてしまったから
会うことはなかったけどね。


年月が経って、かつて昭和の古き良き時代を生きた方々が
順々に消えてなくなっていく…

ゆく川の流れは絶えずして…