12月3日、「サンデーモーニング」(TBS系列)で
「日大アメフト部と大学運営」をテーマにお話しました。
コメントを以下にupします。
(内容は一部、再編集を加えています)

●どんなニュースだったのか?
2023年8月、日本大学アメリカンフットボール部3年生の男子部員が、

学生寮で大麻などを隠し持っていたとして、その後、

麻薬取締法違反の罪で起訴されました。

この件では今までに計部員3人が逮捕され、1人が書類送検されています。

 

事件を受けて大学は8月末に学生寮を閉鎖し部を無期限の活動停止処分にしていました。

事件後に開かれた理事会では、アメフト部を廃部にするかどうか話し合われましたが

、多くの理事から廃部に異論が出たため、結論が持ち越されました。
12日1日には逮捕された1人である北畠成文被告の初公判が開かれ、大麻について

「部員の10人程度が使っていた」「沢田副学長がもみ消すと思っていた」などと証言しました。

●コメント
日大アメフト部は2018年にも、監督の指示で選手が関学の選手に

タックルをして負傷させる「悪質タックル」事件が起こり、

問題になりました。当時、第三者委員会が立ち上げられ報告書がまとめられたんですが、結びに日大で「『学生ファースト』の精神が見失われていた」という指摘があります。

この指摘は、今回の薬物事件に関しても当てはまると思います。
アメフト部の廃部という結論を下すのは簡単なことです。

けれども、アメフト部に所属する学生は、アメフトを自分の人生に活かすために

日大に入学をしてきている。

廃部というのは、そういった学生にとっての将来を潰すことで、

こんなに簡単に結論を出してしまっていいのだろうかと思います。

仮に結論を下すとしても、基準の明確化や合理化、

議論の透明性の確保が必要です。


今回の薬物事件に関わる第三者委員会では、

大学は社会からの批判を避けるため場当たり的な処分を行うのではなく、

適正な手続きを踏まえることが大切と指摘されています。

 

「学生ファースト」の視点に立ち返り、合理的かつ明確な基準を持ち、

議論の手続を適正にして、そのプロセス全体を可視化する姿勢を、

まずは日本大学の経営陣が「大人」として、

また「教育機関」として学生達に見せていく必要があると思います。

 

【構成=松岡瑛理】

 

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