「弁護士三輪記子のYouTubeチャンネル」、バックナンバーご紹介編。

今回(23年7月3日公開)のゲストは弁護士の立石結夏先生です。

⇒動画はこちらから

 

2023年の通常国会で「LGBT理解増進法」が成立しました。 

この法律については問題点が多く指摘されています。 

立石結夏先生とは三輪は同じ弁護士会(第一東京弁護士会)で、

司法研究委員会のLGBT研究部会でご一緒しました。

 

 立石先生はサムネで掲げている「詳解 LGBT企業法務

(青林書院)の編著者でもあります。

 

立石先生の最新コラムはこちらです。

⇒「女性の安全安心を脅かすものは何か――LGBT理解増進法案に関する議論の混迷

 

今回の動画ではLGBT理解増進法の議論をきっかけに、

トランスジェンダーに対する脅威などがたくさん話題になったことについて

話を始めたのですが、私達の議論はどんどん日本社会のジェンダー不平等の話に

収斂していきました。 

 

詳しくは動画を見ていただきたいのですが、そして、

感覚的には理解が難しい部分があるのかもしれないのですが、

まずは「トランスジェンダー女性の女性用トイレの使用と、性犯罪は関係ない

(性犯罪をおかしているのは「男性」です。)ということについて

知っていただきたいです。

 

詳しくは立石先生の記事、「トランスジェンダーと『性暴力論』を切り離す」を

お読みください。

 

法務省の性犯罪に関する刑事法検討会が令和2年6月から16回にわたって開かれ、

性犯罪の第一線の有識者や当事者団体の間で、

性犯罪に関するかなり活発な議論がなされました。

 

その議論の様子は全文をネットで読むことができますが、

この検討会の裁判例調査によっても、例えば被害者18歳未満の事件106件において、

まったく面識のない人からの性被害はたった2件です。 

 

また、全国的にみて、性犯罪の発生場所で多いのはトイレではありません。 

大阪のデータでは、一番多いのは道路上、住宅、店舗と続きます。 

 

ちなみに、先ほど挙げた刑事法検討会で、むしろ問題になっているのは、

トランスジェンダーの性犯罪被害であって、加害ではありません。

 

トランスジェンダー女性はシスジェンダー女性と比較して、

生涯で性被害に遭う確率が非常に多いということはかなり前から知られています。

 

なかなか表には出てきませんが、社会には数としてはそれなりにたくさんの、

しかし割合としては多いとはいえないトランスジェンダーの方が普通に生活をしています。 

普通に生活をしているからこそ見えないことがあるのです。

「見えないもの」を見えるようにすることで私達の社会は少しずつ前進、改善してきました。 難しい議論ですので、ゆっくり、じっくり考えてみていただければ嬉しいです。

 

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