ニュウニュウ(牛牛)


午前中の雨がやんだこともあり、電車で20分ほどの隣の東大和市のコンサートに出掛けた。ニュウニュウ(牛牛)のピアノソロコンサートだ(3月29日金曜日14時開演)。会場は700人ほど収容のハミングホール。ピアノはスタインウェイだった。トーク&コンサートで、開催概要は以下の通り。


2024年3月~4月にかけて、「イープラス presents『ピアノの森』ピアノコンサート2024 SPRING」が全国7会場にて開催中。ピアニストには、TVアニメ『ピアノの森』(NHK総合/2018~2019放送)にてパン・ウェイの演奏を担当したニュウニュウが初登場。本公演は、一色まこと作『ピアノの森』の世界をトークとピアノの演奏で楽しむコンサート。2021年に、ピアニスト髙木竜馬(TVアニメ『ピアノの森』で雨宮修平の演奏を担当)出演で初開催され、以降3年連続で開催。4度目となる今回の春ツアーでは、ニュウニュウが出演し、「革命」や「華麗なる大円舞曲」「英雄ポロネーズ」など作中に登場する名曲の数々を、ピアノ演奏と物語のエピソードトークを交えて届ける。なお、ニュウニュウは現在独学で日本語を勉強中で、本ツアーでは日本語でのトークを披露。

1997年7月11日生まれのニュウニュウも26歳になった。かつての天才少年はどうなったのか、という興味もあった。こういうトークコンサートは失礼ながら一流ピアニストがやるものではない。

例えばショパンのワルツは、ワルツになっていないし、よくジャズにアレンジされている有名曲「茶色の小瓶」はニュウニュウの編曲で演奏されたが、なんとも居心地の悪い演奏だった。天才少年として演奏旅行に明け暮れしたためか、「演奏家としての教養」が不足したのではないかと推察する。抵抗なく聞けたのは、抜群のテクニックだけで押せる曲でショパンならスケルツォ第2番のような曲。ショパンよりむしろリストが良くて「ラ・カンパネッラ」は凄みがあった。

最後のアンコールは、ベートーヴェンの「運命」から始まり、モーツァルトの「トルコ行進曲」、ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」、プッチーニの「誰も寝てはならぬ」などのメドレーを凄まじいテクニックと打鍵パワーで演奏。かなりの客が興奮してスタンディングオーベイション状態になった。

書き忘れたが、ニュウニュウの日本語のトークはなかなか見事だった。なおチケット代は一律4500円、小学生2500円だった。