BS12トゥエルビで映画「たそがれ清兵衛」(2002年 山田洋次監督 2時間9分)を放映していた。山田洋次による藤沢周平原作の映画化の3部作第2作「隠し剣 鬼の爪」(永瀬正敏&松たか子)、第3作「武士の一分(木村拓哉&壇れい)は見ていたが、第1作の「たそがれ清兵衛」は見ていなかったのだ。第2作、第3作ともになかなか良かった記憶があり、見てみようということになった。

例によって海坂藩という庄内平野の小藩が舞台。

真田広之がなかなかいい味を出している。相手役の宮沢りえも好演。小林稔侍、大杉漣、中村梅雀などの脇役陣はちょっと味濃いめかも。



特筆ものなのは、この3部作は殺陣が全て素晴らしいこと。脇役では田中泯の不気味さが特筆ものだ。


問題はラスト。それまで語り手だった岸惠子が人力車に乗って現れて墓参りする。そりゃないよ。語り手としても味が濃すぎたのに、これではぶち壊し。それだけ存在感があるということだが。もっと静かで余韻のあるラストが出来なかったものか。さらに井上陽水の主題歌が続くのでちょっとぶち壊しであった。