TV放映映画録画集から映画「キラー・エリート」(2011年 ゲイリー・マッケンドリー監督 1時間56分)を期末試験採点の合間に見た。これは酷い映画だ。ジェイソン・ステイサムとロバート・デ・ニーロが暗殺者を演じ、世界最強の特殊部隊の3人を暗殺するというストーリーなのだが、とにかく「見てはいけない映画」の指定をさせていただく。

ストーリーは以下の通り。

1981年。主人公ダニーは練達の傭兵兼殺し屋であったが、仕事中のある出来事により嫌気が差し、足を洗って恋人と共に平和な暮らしをしていた。しかしある日、ダニーの元に彼の師匠であるハンターが人質にされているポラロイド写真が送りつけられる。ハンターは「オマーンの族長の息子たちを殺害した元SAS隊員3人を、事故に見せかけて暗殺する」という仕事をはたすことができず、逃げ出そうとしたところを捕まっていたのだった。ダニーも救出に失敗、ハンターの解放と多額の報酬とを引き換えに暗殺の代行を約束させられる。やむなくダニーはかつて組んでいたデイヴィスとマイアーと共に3人の捜索と暗殺に取り掛かるのだが、彼らの前にはSAS出身者たちが自分たちを過去の敵対者による報復攻撃から守るために結成した秘密結社「フェザーメン」から送り込まれたエージェント、スパイクが待ち構えていた。

ストーリーが複雑過ぎて付き合っちゃ居られない状態になる。よくまあ、こんな映画作ったなあ。ジェイソン・ステイサムも、どうやらニコラス・ケイジ、ブルース・ウィリス、スティーブン・セガールに並ぶ「作品を選ばず派」になってしまったようだ。

ところで、こんな映画があった。


全く同じタイトルのサム・ペキンパー監督の1976年公開の映画だが、ジェームズ・カーンとロバート・デュバルが共演しているようだが、こっちもかなり下らない感じ。

それにしても、メインタイトルが同じ場合には副題を付けて、混同しないようにするのがタイトリングのルールのハズだか、もうそんな面倒なこともやっちゃいられないよ、ということなんだろうか。

ところで「猿は猿を殺さないが、人間は人間を殺す。これが猿と人間の最大の違い」というキラー・エイプ理論というのがあって、サム・ペキンパーはこのキラー・エイプ理論に大きな影響を受けたそうだが、最近の研究では、オランウータンがオランウータンを殺す例が見つかって、キラー・エイプ理論は怪しくなっているらしい。