昨晩NHK Eテレのクラシック音楽館でキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルの昨年11月24日の来日公演(サントリーホール)を聞いた。とにかくこの日のチケットが取れなかった。本当に悔しかった。仕方なくサントリーホールでのもうひとつのプログラムを申し込んだら、簡単に取れた(席は今ひとつだったが)。そんな日のコンサートだった。どんな具合なのか、TVで食い入るように聞いてみた。

いやあ、素晴らしい!やはりこのコンサートを聞くべきであった。特にベルク(「管弦楽のための3つの小品」)とブラームス交響曲第4番。なかんずく、ブラームス。誰か(アメブロ「クラシックなまいにち」)が書いていたが、まさにカラヤン常任指揮者時代のベルリン・フィルの音がするのだ。正確にはカラヤン時代前期のフルトヴェングラー常任指揮者時代の名残りが聞かれるのだ。音が高揚して渦を巻いているのだ。オーケストラが真剣過ぎて怖いのだ。そういう音は、もうカラヤン後期やアバド、ラトルの時代には聞かれることはなかった。

ああ、100回は聞いたフルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルのレコードを思い出す。その第1楽章のコーダ、第4楽章のコーダ!高揚して渦を巻いている。まさにそのママなのだ。もう75年も経っているのに。  

いやあ、これを実演で聞いたら、取り乱して泣いていたんじゃないだろうか。