昨日(2月22日水曜日14時開演)、池袋の東京芸術劇場で藤岡幸夫指揮東京シティ・フィルのコンサートを聞いた。前半がオペラの序曲・間奏曲と小林沙羅のオペラアリア4曲。



小林沙羅は写真通りなかなかの美人。立ち姿も美しく華があるソプラノだ。年齢不詳だが既婚で一児のママらしい。「蝶々夫人」の「ある晴れた日に」の歌い出しは声が飛び出して来て驚いたが、低音がちょっと苦しい。「椿姫」は逆に高音が悲鳴になってしまうほど苦しげだった。それにやや一本調子で曲調の変化が表現しきれていないのが残念。まあ、これからということだろう。

アンコールは、「ジャンニ・スキッキ」(プッチーニ)のラウレッタのアリア「私のお父様」。これが一番良かった。

前半のオーケストラのみの演奏では、上掲のプログラムの他に、「椿姫」の前奏曲、「マノン・レスコー」第3幕への前奏曲が演奏された。



この「マノン・レスコー」第3幕への前奏曲は、カラヤン指揮ベルリン・フィルのベストセラーレコード「オペラ間奏曲集」(1967年録音のドイツグラモフォン盤)に収められた曲。コンサートで聞くのは初めてだが、いやあ懐かしい。きっと指揮者の藤岡幸夫(60歳)もこのレコードをよく聞いていたのではないか。

後半は、シューベルト交響曲第8番「ザ・グレイト」。つい最近ではバーメルト指揮札幌交響楽団の凄い熱演を聞いたばかりなので、つい比較してしまうので、感動するような熱量は感じなかったが、まあとくに不満はない演奏だった。

高関健が常任指揮者になってからの東京シティ・フィルのレベルアップは目を見張るばかりだ。