見た人間のレビューは、レビュー数が50以上ならかなりアテになる。この「トライセンデンス」(2014年 ウォーリー・フィスター監督 1時間59分)は、3.0〜3.2という評価で、嫌な予感があった。しかし、前半はなかなか良い感じで進んでいく。天才科学者の頭脳をコンピュータにインストールして、ゴーストタウンみたいな街に太陽光発電によるデータセンターを建設するというあたりから

俄然おかしくなっていく。


ジョニー・デップの妻役のレベッカ・ホールという女優がなかなか味の濃い演技をするので、他にどんな映画に出ているのか、調べたら、なんと母はオペラ歌手兼女優のマリア・ユーイングで、父は鬼才演出家のピーター・ホールだというのに驚いた。2人の娘ならこんな感じなのも分かる。


しかし、この映画も作り方次第では、かなり面白くなるのではないかな。あの不治の病や盲目を直して、ジョニー・デップが現代のキリストみたいになるストーリーはありだろうなあ。


製作総指揮にクリストファー・ノーランの名前が筆頭に書かれているが、後半をエーリアンだらけにしてぶち壊しにしたのは、こいつのせいではないだろうか。


AIが人間を乗っ取るという話としては、2014年という制作年を考えると合格点は出せないな。