TV放映を録画しておいた映画「ルース・エドガー」(2019年ジュリアス・オナー監督 1時間48分)

を見る。これも現代アメリカの難しさを巧みにドラマ化した映画だ。紛争が続くエリトリアから黒人少年ルース(ケルヴィン・ハリソン・Jr)を養子にして育てた夫婦をめぐるストーリーだ。ルースはハイスクールで文武両道の両親(ティム・ロスとナオミ・ワッツ)が自慢の子供に育つ。しかし、ルースのエリトリアの独立運動の闘士を賞賛するルースの作文を読んでその挙動に疑念を持つ教師(オクタヴィア・スペンサー)が担任になる。ここからストーリーが展開。ちょっとしたサスペンス仕立てにした見事な心理劇になっている。


そこに養子社会、相変わらず解決しない黒人をめぐる人種差別など現代アメリカの闇を巧みに描いている良作であった。