1.グレーゾーンの子どもの失敗への恐怖はこだわりのせいだった?
発達障害グレーゾーンの子どもの特性の一つに、こだわりの強さが挙げられます。
・1度うまくいかなかった遊びには参加しない
・怖い経験をした場所には絶対に行きたがらない
・勝ち負けに必要以上にこだわる
こんなお子さんの様子に悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。
こだわりが強くなる原因として、
・失敗するのが怖い
・過去のネガティブな記憶が強く残っている
・臨機応変な対応が難しく、同じパターンの行動に安心を覚える
・不安が強く、自分自身を守るための防御機能が働く
・完璧主義な周りの大人に影響を受けている
など、これらが働くことでこだわりがネガティブな方向に強く表れることがあります。
完璧にやりたい気持ちは、悪いことではありませんが、こだわりが増えてくるとお子さん自身を苦しめる完璧主義へつながってしまいます。
こだわりをなんとか解消して、完璧でなくてもいいことを伝えてあげたいですよね。
今回は、不安の強い発達障害グレーゾーンの子どもが、こだわりからくる失敗への恐怖を和らげる方法をご紹介します。
2.失敗した時のイヤな記憶が、子どもの脳に強く記憶される
発達障害グレーゾーンの子どもは、不安が強く失敗を恐れる傾向があります。
それは、「見通しを立てるのが苦手」であり、「やり直せばいい」と考えることが難しいことや、恐怖や不安な気持ち・失敗した時のイヤな記憶が、脳に強く記憶される特性があるからです。
何をするにも、
「間違えたらどうしよう…」
「失敗したらどうしよう…」
と不安になり、脳が行動が制限してしまうのです。
また、何かに取り組んだ結果が「正解」と「間違い」の2つしかないと思う「0」か「100」のような思考も、想像することの苦手さから来ているとも考えられます。
私の息子は、発達障害グレーゾーンで不安の強い傾向がありました。
ですが私は、息子の不安はただ怖がっているだけだと思い、やってみたら意外といけるじゃん!と思ってくれると思って、どんどん嫌がる体験を無理やりさせていました。
さらに、頑張っている息子に、結果を求めるような言葉をかけていたのです。
すると、やりたい気持ちよりも「失敗したら嫌」という気持ちが強くなり、更に失敗した時の記憶がフラッシュバックして、なかなかチャレンジすることができなくなっていきました。
できないとダメ
できないことはやらない
という気持ちにさせてしまいました。
親としては、失敗から学べることもたくさんあるので、色々とチャレンジしてほしいと思いますよね。
ですが、不安などのネガティブな感情は脳を動かしてくれないんです。だから不安が先立ってチャレンジしようとしない。
だからネガティブな感情に共感し、言葉をポジティブに変えることで子どもが動きだし、チャレンジするようになりますよ。
では、どのように共感し、言葉を変えるのがご紹介します。
3.失敗を明るく受け止めると、失敗が怖くなくなる!
発達障害グレーゾーンの子どもの強いこだわりを解消するコミュニケーション方法とは、子どもの行動に対する着目点をお母さんが変えてあげることです。
お子さんの失敗に対する不安や強いこだわりに共感すると同時に、結果ではなく過程に目をむけてあげることからはじめてみましょう。
例えば、
「そっか、不安になったんだね。そう思う気持ちわかるよ」
「テストで40点だったんだね。難しいテストを最後まで受けたんだね」
と不安に共感したり、結果が全てではないことを伝えてあげてください。
完璧にできない自分も許せるようになり、こだわりが減っていきます。
そして、お子さんが失敗してしまったときでも、とにかく明るく声をかけてあげましょう。
「失敗OK!!」
「チャレンジした証拠だね」
と元気に声をかけて、失敗を失敗と思わせないことがポイントです。
私の息子も、失敗しても「まいっか」と言えるように成長しました!
不安な気持ちに共感し頑張った過程を認めることでこだわりが和らぎ、失敗を明るく受け止めることで失敗が怖くなくなります!
お母さんの着眼点を変え、ポジティブな言葉をかけて、子どもの脳をどんどん成長させていきましょう。
執筆者:三浦由記子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
▼ダウンロードはこちらをクリック▼
https://www.agentmail.jp/lp/r/7929/73692/