腱鞘炎とは?
手や指を使い過ぎ、手首や指に負担がかかることで、指や手首の関節に痛みが生じる疾患のことです。手の腱は何本もあり、腱によって、痛みがでる場所が変わります。
手や指を動かすための『腱(けん)』という組織は、筋肉と連動し、骨と筋肉をつないでいます。この腱を包み、腱が滑らかに動くよう『腱鞘(けんしょう)』という鞘(さや)に包まれています。 この腱鞘と腱がこすれ合って炎症を起こすのが腱鞘炎です。
腱鞘炎の症状は?
〇指の付け根に痛みがある
〇手首を動かすと痛む
〇指が思うように動かない
〇親指がしびれる
〇指に力が入らない
〇熱感がある
〇手首や親指の付け根に触れると痛い
〇何をしていなくても、腕がしびれる
など、しびれや痛み、熱感などの症状がでて、ひどくなると日常生活に支障をきたします。
何故痛むの?
手の腱は、指を曲げる方向と、伸ばす方向があります。曲げ伸ばしするたびに、この腱が動いて、指や手を動かすことができます。指や手を使い過ぎると、腱と腱鞘の間で摩擦が起こり、炎症が起き、痛みを感じるようになります。
また、途中で腱がひっかかり、指が開かなくなることもあり、「ばね指」と呼ばれる症状が起きたりします。
どんな人がなりやすい?
スポーツで手指を酷使するテニスやゴルフをする方は、腱鞘炎になりやすいと言えます。
また、妊娠、出産中や更年期で女性ホルモンの分泌の変化によっても起こりやすくなると言われています。
最近では、スマートフォンやパソコンの長時間の利用で、手首や手指を酷使する方が増えました。そのため、腱鞘炎に悩む方は増えています。
腱鞘炎になってしまったら?
まずは、安静にしましょう。
痛みが軽減したら、ストレッチが有効なこともあります。しかし、痛みや腫れ、熱感を感じる場合が、炎症を起こしている可能性があるため、無理をしたり自己判断せずに、専門家に相談して適切な治療を行うようにしましょう。