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相談するときには過去を、享楽するときには現在を、何かするときには未来を思うがよい。
-ジュべール-


以前、東芝の電子書籍端末、ブックプレイスの発表会でご一緒した井沢元彦先生の本、やっと読み終わりました。

歴史学者は、正史に書かれている事しか認めない、と井沢先生は言います。

正史とは、正しい歴史のような響きを持つが、
実は強い者が自分の身内に、自分を正当化するために書かせたものである。

それは、自分の悪い部分、知られては困る部分をそっくり削ぎ落とすか、あるいはなんとか正当化して書かれているはずである。

それは今の世では常識。
そのような常識に照らし合わせていくと、今まで正しいとされていた歴史から、何が見えてくるか?
ということがテーマになっています。

15章ありますが、例えば1章。
邪馬台国はどうして、やまたいこく、と読むのか。

実はそれは江戸時代の学者、本居宣長が当時の読み方でそう読んだにすぎないそうです。それが慣習化して、歴史ではずっとそう読まれてきた。

中国の歴史書に書かれていた、邪馬台国があった当時の、三国志時代の中国語の読みでは「ヤマド」「ヤマドゥ」に近いそうです。
そこから見えてくるものとは。

歴史の法則にも触れ、現代へのヒントも散りばめられています。

私は大学受験は地理世界史選択だったので、日本史にはとても苦手意識がありましたが、この本には本当に引き込まれます。目の前がどんどん明けていくような感覚を味わえる本に、久しぶりに出会えました。他の著作も読みたいです。
おすすめです(^-^)/