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森谷正規「文科系の技術読本」ちくま文庫

理科と文科の相互理解と融合を目指した本です。理科系であるのに、「原理は知らなくて良いのだと心にきめた」という筆者は、文科系読者に安心を与えてくれ、その上で技術とどのように付き合っていくべきかを考えさせてくれます。
日本は「一九六〇年代の高度成長のころ、テレビのメロドラマで、若い女性の結婚相手としての憧れの男に、エンジニアがよく登場していました」 ヨーロッパと違い、エンジニアが厚遇されていることが、日本の技術の強さの根本原因であるという論理が おもしろかったです。