前回の記事の続きです。

 

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近頃、「伝染病」を描いた
小説や映画に関心が集まっているそうですね。

 

 

 

その中でも、
現代のコロナ禍と状況が酷似していると
注目を集めているのが
アルベール・カミュの小説、『ペスト』です。

 

 

『ペスト』の舞台は、
アルジェリアのオランという町。
 

 

ペストに襲われた町で、
それぞれの役割や立場、
宗教や信条をもつ市民ひとりひとり

どのように現状と向き合っていったのか
登場人物の一人である医師「リウー」の視点を通して、
繊細で鮮烈なタッチで描かれています。
 

 

 

私は大学でフランス文学を専攻していたので
アルベール・カミュの『ペスト』には
約30年前に出会っているのですが、

当時は内容を読んでいても
頭にさっぱり入ってこなかったことを覚えています。

以来、結局、再読することはなく、
今に至っておりました。あせる

 

 

 

 

 

 

ところが昨日たまたま

NHKのEテレで再放送されていた
『100分de名著』という番組で、
(このシリーズ大好きなんですニコニコ
カミュの『ペスト』が読解されていたので
懐かしさも手伝って、「どんな内容だったっけ?」
と言う軽い気持ちで見始めました。

 

 

 

 

そうしたら、どんどん引き込まれてしまって・・・
カミュの描いた世界に、気づけば
何度も何度も震撼していました。

 

 

そして、30年前に内容を汲み取れなかった自分に
「なんて、もったいなかったの!」と
ひどく残念に思いました。^^;

 

 

 

カミュは世界に何らかの不条理が起きた時の

人間の行動や心の変容を、

善悪の視点からではなく
最後まで一貫した中立の視点で書いているのですが、
私が中でも注目した登場人物が
コタールと言う犯罪者でした。

 

 

 

コタールは、いつ逮捕・投獄されてもおかしくない身の上。
だから常に怯えて過ごしていました。
言ってみれば、罪悪感と恐怖と孤独
権化みたいな人物です。

 

ところが世の中にペストが蔓延し始め、
警察もコタールどころではなくなります。



コタールはペストによって
かりそめにも逮捕を免れ、
自分の身の安心を得たことで、
自由を謳歌するようになります。


 

そして、「恐怖」に怯える群衆を見て
「恐怖」を感じて生きているのは
今、自分だけではないことに
初めて「他者」との「一体感」を感じ、
ひっそりと人間の根源的な
「孤独」を癒してゆく
のです。

 

 

 

コタールの他にも、

「このペストはオランの持つ罪に対する神からの罰である」と説く
神父のパヌルー
や、
違法な方法を使ってでもオランからパリへ帰国しようとする
新聞記者ランベール等が
人間のアーキタイプ(ひな形)として描かれています。

 

 

 


でも、私が何故コタールの心の動きに惹かれたのかと言うと
コタールの心の変容体験に、
今私たちが向き合うべき「鍵」があるような気がするからです。

 

 

 

 

癒すべきは、滅すべきは「コロナ」なのか?

ひょっとすると、
人類が直面している問題の本質は
「そこ」ではないのかも知れない・・。


 

 

今から70年前に「すでに体験されていた未来」
「歴史は繰り返す」と言う言葉で
片付けてしまっては、もういけないのではないか?

 

 

 

そんなことを番組を見ながら

想い巡らせていました。

 

 

 

 

今日も最後までお読みくださり
ありがとうございます。^^

さとうみゆき

 

 

 

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