不動産売買の場合、一般的には手付金を支払う日をまず決め、日を改めて契約を結ぶ決済日を決めます。
ちなみに、手付解除という仕組みがあります。
手付金を放棄し、契約を取りやめることのできる仕組みです。
もっとも今どきは、あらかじめ期限を切っておくケースが続出しています。
この点、注意が必要です。
なぜなら時に恐ろしいのが決済当日だからです。
決済日に不動産仲介業者は重要事項説明書を読み上げます。
そして、契約締結へと進みます。
しかし、それらの内容に、それまで聞かされていなかった内容が含まれていたら、どうでしょうか。
これでは買主が圧倒的に不利な状況です。
仕方なく観念するか、あるいは抵抗するか。
ここが分かれ目です。
手付解除できる期限は(きっと)過ぎています。
納得できない場合、異議を唱えて契約を拒否するべきです。
相手はほぼ間違いなく悪徳業者でしょう。
もし契約を迫られたら、こう反論するべきです。
「こうなったら、出るところに出て争うしかないですね」
それは裁判所とは限りません。
まず第一に、
その仲介業者に免許証を与えた監督官庁の都道府県知事または国交省の免許証番号を把握すること。
第2に、
その不動産業者が加盟する保証協会を把握すること。
そして、監督官庁あるいは保証協会に対し、
かくかくしかじかで困っている旨、伝えるのです。
業者側に弱みがあるなら、きっと折れてくることでしょう。
彼らの最大の弱みは免許停止だからです。
さて、私のケースは金額が低めでもあり、手付金無しの決済でした。
売主側の出席はなく、
仲介業者が重要事項説明書を読み上げ、契約へ。
スマホで支払いを済ませました。
あとは司法書士による所有権の登記変更です。
費用は約9万円。
この費用の負担割合は、買主の全額負担が実務上では一般的です。
その場で物件の合鍵を受け取りました。
これによって物件の引き渡しを終えたことになります。
後日、その合鍵を持って南房総市の現地に行きました。
広い敷地に生い茂る雑草の群れ。
それを横目に勝手口から台所に土足で上がりました。
床は埃だらけです。
入り口には二層式洗濯機、食器棚や流し台、汚れ放題の換気扇、奥に冷蔵庫や電子レンジなどなど。
その一部空間には干したままの洗濯物。
食器棚には、ぎっしりと食器類が詰まっていました。
一体、何人で暮らしていたのか?
そう思いながら部屋に入ると、またもや大きめの食器棚が現れました。
そこにも食器類が、ぎっしり。
あたかも別々の所帯があったかのような印象です。
室内は40平方メートルほどの平屋といっても、廊下などを差し引けば、30平方メートル程度。
そこにタンスが一、二、三、四、五つもある。
そのどれも決して小さなものではありません。
まして引き出しを開けかけると、どれも詰まり過ぎで簡単には開きません。
押入れの襖を開けると、今度は布団、毛布がぎっしり。
ここはもちろん民宿などではありません。
また、まだ使えそうな掃除機がなぜか3台あります。
理解不能状態に陥りました。
しかし、やるしかない。
あと3週間あまりで引っ越し日です。
業者に頼んだリフォーム作業の日程を考慮すると、できれば10日間程度で大筋を片づける必要があります。
地元のシルバー人材センターに電話をかけました。
残置物をごみ処理センターまで軽トラックで、ひとまとめに運んでくれる運搬人を探すためです。
こちらの住所なども伝えておきました。
しかし翌々日、断られるのです。
現地に下見に行った候補者いわく、道が狭くて軽トラックが入れない、という理由からでした。
残る手段は、粗大ごみ、不燃ごみ、可燃ごみなどを日程や時間帯に合わせて捨てるしかありません。
そのため、埃だらけの部屋での寝泊まりを決意。
持参したブルーシートを床に敷き、ブルーシートにくるまって寝ました。
合わせて3晩です。
音をあげた私は再び、シルバー人材センターに電話をかけました。残置物を片づける助っ人を求めたのです。
その結果、歩いて1-2分の近所に住むKさん、および徒歩圏内に住むTさんがやってきてくれました。
共に年輩女性です。
ご両人には、タンスの中から衣類を引っ張り出してヒモで縛ってもらったり、ごみの仕分けして袋に詰めてもらったり。
私は私で大量の不燃ごみ出しなどの準備をします。
こうして、ごみの山が次々と積み上がっていくのでした。
そんな作業中、私が先にシルバー人材センターで断られた運搬人の話を何気なくしたところ、意外にも
「だったら、Tさん(男性)に頼んでみたら?」
とのアドバイスと共に、代わりに電話をかけてくれました。
こうしてやってきた男性Tさんは軽トラックで、ごみ処理センターまで何度も運んでくれることになります。
イナカは人と人のつながりが8割、と実感した最初の経験でした。
その一方、リフォーム作業が始まります。
設備屋さんにあらかじめ依頼した内容は、簡易水洗トイレへの交換、および給湯器の新設、シンクの交換です。
シンクはIKEAの通販で買った3万円(配達料は別途)のものです。
それまで台所の流し台には瞬間湯沸かし器がありました。もっとも使用可能かどうか不明です。
風呂場はいったん浴槽に水を貯め、あとから湯を沸かす方式だそうです。
また、風呂場にシャワーはありません。
そのため、給湯器を新設して流し台と風呂場の温水シャワーを使えるようにしてください、と頼みました。
浴槽は放置です。
なお、この設備屋さんはプロパンガス供給店でもあるため契約し、以前の供給店には撤去してもらいました。
他方、周辺を歩くと、あちこちの家々に衛星アンテナが設置されています。
何でだろう?
疑問に思いましたが、説明を聞いて納得しました。
以前、この地域一帯は地上波の電波が届きにくかったため衛星放送を受信していたそうで、その名残りだそうです。
ちなみに、私が買った物件の屋根にも衛星アンテナは設置されています。
また、この地域には地上波アンテナを敷地内に設置している家もあります。
ポールの高さは7-8メートルほどでしょうか。
二階建ての屋根よりも上の位置までポールに支えられた、ちょっとサカナの骨を連想させるアンテナです。
あるいは、街に仕掛けられた盗聴器を探すテレビ番組で見たような手持ちのアンテナの大型版といった形です。
ちなみに私の物件の敷地にも、この長い地上波アンテナが捨てられていました。粗大ごみに出そうとすると、
「(ポールを)半分に切って出してください」
と言われ、その通りにして持って行ってもらいました。
地上波をどうしたものか?
助っ人Tさんは、有料の契約で地上波の番組を見ているそうです。
この地域にジェイコムはなく、地上波を見るためにお金を払う(NHKを除く)ということです。
それがイヤなら、地上波アンテナを独自に設置する・・・ではなく、今どきは地上波用の小型アンテナもあるようです。
それでも設置費用は当然、かかってきます。
さて、地上波の番組を見るためにコストをかけるべきか?
私の結論は、もう見なくていい、でした。
無料の衛星放送だけで十分、という思いからです。
先の設備屋さんに追加で頼み、衛星アンテナの接続確認をしてもらいました。
ところが・・・
何と味気ない、無料の衛星放送。
これが実感でした。
そこで急遽、Amazonに発注し、fire tv stick 4K SELECTを購入しました。
見逃し配信のTVerなどを見るためです。
デジタル系に弱いセッティングに苦労しましたが、Chat GPTに教えてもらいながらセットを済ませました。
一方で、室内リフォームを地元の工務店に頼みました。
何より室内(6畳二間)の畳をやめて、板張りに変えたい
フローリングではなく板張りでよい
これをメインテーマに頼んだのですが、この安普請の平屋の残置物を片付けるに連れて欠陥が続々と現れます。
タンスをひとつ動かせば、支えを失った天井部分のベニヤ板が落ち、蓄積された埃がザーッと舞い降ります。
タンスをひとつ動かせば、奥のボロ部分が露わになる。
また別の荷物を動かせば、壁の下がスカスカ状態であることが判明。過去のシロアリ被害で床が傾いていました。
こうして床の補強、床や壁の板張りなどが次々と増えた結果、当初20万円ちょっとの予算が3倍の60万円に激増。
やむを得ない出費だったと思います。
とりあえず住める状態にしたい。
このテーマでリフォームおよび片付けに取り組んだ結果、費用(税込み)はこうなりました。
都会では地元業者に頼む機会がほぼ失われたように思います。
そこでネットで検索し、業者に注文しがちです。
その場合、まず氏名、住所、電話番号などを打ち込み、何をして欲しいかを事前に指定する必要があります。
やがて、やってきた業者は指定しておいた作業だけをして帰ります。
相談できる機会はほぼありません。
その点、半イナカである現地は設備屋さんも工務店も地元の人であり、経営者と相談したり追加注文もしやすいのです。
ここはまだ人と人のつながりが生きている
そう思い、安心感が湧きました。
【設備面】 80万円
簡易水洗トイレ設置(旧トイレ廃棄)
給湯器設置
シンク交換(設置)
衛星アンテナ点検(および接続)など
【室内リフォーム】 60万円
台所部分の床板の張替え
6畳二間の畳を撤去し床板張り
台所および数か所の壁部分の張替え
一部天井(2か所)の板張り
トイレドアの新規設置など
【残置物処分および片付け】 8万5000円
シルバー人材センター(2人)
粗大ごみ処分費
リサイクル家電(3点)処分費
ごみ処理センターへの運搬および処分費
自治体指定の可燃ごみ袋代
しかし、敷地にはリフォームに伴う大量の廃材、残置物のテレビ2台等々が残っている状態でした。
廃材を専門業者に頼むと、かなりの金額がかかるようです。
そこでジモティーに「廃材あげます」と出すと、のちに反応がありました。
クルマできた年輩男性は一部の廃材を選び、持ち帰りました。
その男性は南房総市の中古マンションを購入後、自分で少しずつリフォームを進めているとのことでした。
引っ越しから1か月半が過ぎました。
ですが、まだ主にかなりの廃材が残っています。
可燃ごみとして出すには、長さ50センチメートル以内にカットして袋に詰める必要があります。
そのためAmazonで道具を買うつもりです。
道具は電動のこぎりかチェーンソー(予算6000円程度)です。