「自分はこうなりたい」という夢があっても、なかなか思うような結果が出ず、進歩のないまま日々の仕事に追われていることにウンザリしてしまうことがあります。そんな時、「頑張ろう!」というパワーをくれたのがこの一冊。言わずと知れた一流のフィギュアスケート選手、鈴木明子の「ひとつ ひとつ。少しずつ」です。摂食障害を乗り越え、全日本選手権優勝を飾ったのが28歳という遅咲きの彼女にはものすごく共感を覚えます。自分もようやく映像翻訳の仕事を始めたのが30代の終わりで、相当な回り道をしているので、「順調に歩いてこなかったからこそ、動けなくなったりしている人の気持ちがよくわかります。」という一言に「明子さーん、分かってくれる?!」とすがりつきたくなりました。

 

それにしても、限界まで自分を追い込み、厳しい練習を積んでいるアスリートの言葉は本当に含蓄がありますね。どん底から復活して、実際にオリンピック入賞という素晴らしい実績を出した彼女の「天才でもない。特別な才能もセンスもない。そんな自分を受け入れた瞬間から、地道な努力をする覚悟が決まりました。」という言葉を読むと、努力を続ければ必ず芽が出る時が来るんだ!という希望が持てます。20歳で全日本選手権に出ているあたりで、特別な才能がないとは思えないんですが…。まあ、上には上の世界があるもので、周りに浅田真央とか安藤美姫とかがいる中で、劣等感にさいなまれることもあったそうです。



この本には、「人と比べず、今の自分でできる範囲の目標をひとつひとつクリアすることで可能性が広がる」と書かれています。自分もただ今、仕事に対して伸び悩み中ですが、「とりあえずいただいた仕事に感謝しつつひとつひとつ丁寧にやっていくことで何か見えてくるかもしれない」という希望を与えてくれた一冊でした。