今日はまた4月から始まる翻訳講座の初日でした。

ほとんどが去年から引き続きのメンバーですが、新しい受講生が数名入ってなんだかフレッシュな気分です。その中の1人の方に「ブログ読んでます!励まされてます!」と声をかけていただき、驚くやらうれしいやら恥ずかしいやら…。いや、正直言ってめちゃくちゃうれしかったです。いつも好き放題書いているだけですが、ちょっとでも誰かの役に立っていると思うと、「ブログやっててよかった!」と、なんだか心が温かくなります。

講座の後にはクラスメイトとビールで乾杯し、「今年も頑張ろう!」とカツを入れました。日ごろは孤独な仕事なので、こうやって同業者の人たちと語り合えるのは本当に貴重な機会です。



この月1回の講座は良い刺激になっているし、講座の後のビールもまた楽しみだったりするんですが、予習もしなくてはいけないし、授業前は多少緊張もするしで、毎回、学校へ行くまではなんとなくブルーな気分になっています。そんなブルーな気持ちを吹き飛ばそうと、朝、電車の中で読んでいた本がこれ。字幕翻訳者である太田直子さんの「字幕屋に「、」はない」です。前作の「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」も面白かったんですが、今作は、より字幕翻訳の仕事に突っ込んだ内容でさらに興味深いです。「そうそう。そうなのよー!」と共感することばかり。特に「字幕屋はその性質上、文系の人間が多く、数に異常に弱い」というところなど、共感度200パーセント。(その日の講座の課題の中でもseventy sixを67と訳しちゃってた…。)しかし、大御所の人だと「あたし、数字は苦手だからそっちでちゃんとチェックしてよね!」と制作会社の人に言い放つという話を読んで仰天しました。そんなこと死んでも言えない…。太田直子さんは字幕のキャリア約30年で劇場公開の映画も数多く手掛けている大ベテランなので、共感できる部分も多々ありながら、私のようなシモジモの者が知らない世界も垣間見られて、ぐいぐい本に引き込まれているうちにあっという間に読み終わりました。



特に印象的だったのは「字幕にはこれが正解、というマニュアルなどない。何十年やろうと何百作品やろうと、永遠に不安と後悔と無力感だらけ」というくだりですした。30年のベテランの方でもそうなんですね…。「いつになったら自分の仕事に自信が持てるんだろう?」と悩んでおりましたが、「別に自信満々にならなくてもいいんだ」と、ヘンに吹っ切れました。



この本は、映像翻訳者とか、勉強中の方々にぜひおすすめしたいです。私も仕事で「やってらんねー!」とキレそうになった時などに、また読み返して心を癒そうと思います。