言い方の問題とは限らないと思う・・・ | 発達障害家族の記録

発達障害家族の記録

発達障害について、当事者として、
当事者の家族の立場としての両面から書いてます。

先月、仕事上でイラッとした出来事があった。

 

うちの会社の客先のA社と、B社がある契約を結んだらしい。

A社はうちの客先だけど、この契約とはなんら関係がない。

 

ところが、B社の責任者T氏が、A社との契約に関わる業務を当然のごとくうちにやれと振ってきた。

 

T氏のあまりにも当たり前のような口ぶりに、(私が知らないだけで)うちの会社もその契約に絡んでいるかと思って上司に確認したが、上司もうちには関係ないという・・・。

 

 

それで、T氏に「それはうちの仕事ではない」ことを説明すると、T氏も同じく「それはうちの仕事ではない」という。

 

T氏の言い分としては、自分の会社の規定にはないからやらないと言う。

 

B社の事情は知らないが、だからと言って無関係のうちがやるべきことでもないのだが、T氏はでも、だって・・とどうしてもうちに押し付けようとしている。

 

あ、この人、押せばなんとかなる!ってタイプだ(笑)と思った。

 

「だから、うちには関係ない仕事です!」と、ああだこうだのやり取りの末にT氏「わかりました」と言って電話を切った数時間後

 

今度はA社から、”なんじゃそりゃ?!”な問い合わせがあった。

 

T氏、私の話の何をどう解釈したらそうなるの?!って内容をA社に伝えたらしい( ̄▽ ̄;)

要するに、嘘八百で全然関係ない私に責任転嫁されたのだ。

 

事情をありのまま伝えたら「あ、なんだ、そういうことね。そりゃそちらさんには関係ないわな(笑)」と理解してもらえたけど

 

私のT氏への説明が悪かったのかと思い、横でT氏との電話のやりとりを聞いていた同僚に「私の説明っておかしかった??」と聞いてみた。

 

同僚「きっとTさん、普通の説明じゃ理解できない人だったんじゃない?最近は増えてるらしいやん?そういう人(多分発達障碍を指してると思われる)

 

 

T氏とは電話で1,2度話をした程度だけど

『すみません、もう一度お願いします・・』って何度か聞き返されたことから、んん??と思ったが、

T氏の受け答えから、私の話の意味そのものが通じてないとは感じなかった。

 

それにその後、T氏と電話で話した上司も、T氏の『だって、B社の規定にはないことなので・・』に対し、割と強めにハッキリと、そこまで言うかレベルに言い放ったらしい(笑)

 

それでもT氏にはあまり理解してもらえなかったようなので、私の言い方の問題ってわけではなさそう・・・。

 

上司も電話を切るなり『あいつアホなんちゃうか?!』とお怒り。

 

 

アホだの、普通の言い方じゃ理解できない人、だの・・・

一般就労している発達障碍(と思われる)人に対する世間の目を改めて知らされた気がした(;^_^A

 

 

B社のようなそこそこの規模の企業で管理職をしているのだから、T氏はバカではないだろう。

 

そして同僚の言うように、確かに発達障碍のような特性があれば、少しでも不明瞭な表現だと伝わらない場合もあるし

 

発達障害者は興味のあるなしで、保有している情報量にかなりの差があったりするので、誰もが知ってそうなことでも全く知らず、説明するほうは『そんな基本的なことから説明しなきゃいけないの?!』って場合もあるっちゃある・・・。

 

おそらく、まだ学生のお子さんがいる同僚は、学生のうちに発達障害が判明するような重いレベルの発達障害者のイメージなのかな・・・。

 

相手の立場にたって物事を考えられない人達だから、こちらの事情をよーくよーく説明しなければ・・と思われている・・。

 

その考えは間違いではないんだけど・・・・・(-_-;)

 

少なくとも、発達障碍の当事者である私は、発達障碍傾向があるとしても、一般就労出来てるレベル人に対しては、そういう目ではみない。

 

よく誤解されがちなことだけど

発達障害者に話が通じない理由は、別に言葉の意味が理解できないわけじゃない。そしてこちらの事情が理解できないから、とは限らない。

 

言葉を理解する事とそれを受け入れる事は別なんです・・(笑)

 

発達障害の場合、この理解する脳の分野と受け入れの脳の分野が繋がりにくい傾向はあると思っているが

 

言語理解は生まれながらの障害の問題だとしても相手の言い分を受け入れるかどうかは後天的なほうの問題だと思っている。

 

 

T氏とのやり取りの中で、T氏、私の言葉は理解していると思った。理解はしているけど、受け入れる気がない・・・そう感じたのだ。これは私の勘みたいなものだけど(笑)

 

 

普通は、こちらの言葉を受け入れなかければ、こちらの話を理解してないと見做されるものだから、相手が理解できるように一生懸命基本から説明しようとするものだろうけど

 

そもそも受け入れる気がない相手だったら、(アホかと言わんばかりに)細かい説明までされるとその分『攻撃された!』って受け取られ、逆効果な場合だってある。

 

 

それにしても・・・

社内で上司から部下に丸投げは、よくありそうだけど、

ぜんぜん無関係な他社に丸投げ出来るT氏の根性はなかなかだと思った(笑)

 

後に分かったことだが、T氏はどうもその業務が苦手なようでどうしても誰かにお願いしたかったのだと思う。


うちに振ってきたのは、同じくA社を客先としている立場なら、A社を引き合いに出せば断れないと踏んだのだろうか。

 


T氏、もし発達障碍があるとすればADHDのほうかな・・。

 

こちらの話に対して、言葉をコロコロ変えてでも、勢いで押してくるあたりにそう感じた。

 

ASDだったら、固定された視点を変えにくいので、

こちらが、どう言い方を変えようと、まるで壊れた機械のように同じ言葉ばかり繰り返すと思う(笑)

 

(ASDもまた、言葉の意味が分かっていないわけではなく、意味は分かっても受け入れるように視点を変えるまでに時間を要するだけ)

 

 

ADHDは、本来、発想力という強みがあり、ふとしたきっかけで良いアイデアを思いつくことがあるし、

無駄な作業を削って、作業効率を上げる、なんてことも得意だったりする。

 

 

しかしその発想力を、単純にやりたくないことから逃げるためだったり自分が悪く思われないため・・みたいな目的で使うのは残念な使い方だと私は思う。

 

かくいう私も、そういう特性の使い方をしてしまったことはある(笑)

 

そういう使い方をしてしまう時って、追い詰められた状況下だったりする。

 

自分に合ってない仕事や役職を選べば、その分追い詰められる状況になりやすいはず。

嘘をついてまで私に責任転嫁したことから、そうなんだろうなぁ~と思った。

 

 

社交的なADHDさんの中には、人に頼み事をするのが上手い人もいるが、単に図々しいだけの人もいる(笑)

 

仮に私がT氏のお友達だったならば、頼み方次第では『しょうがないなぁ~』ってやってあげたかもしれないが

友達でもなければ、うちの会社になんの関係も利益もない仕事を当たり前な口ぶりで振られても困る。

 

(ていうか、もし友達だったら「Tさん仕事変えなよ」って言ってあげたい(笑))


 

私の母は重度のADHDで軽度の知的障害もあると思っているが(未診断)そんな母でも、家族以外の他人に対しては基本タダでものを頼むことはしなかった。

 

山と田んぼしかないド田舎な私の実家の地域では

不便なだけに、地域の人との協力関係は必須だったので、

他人にしてもらった分は、必ず返すし、(相手が遠慮したとしても)お願いする分の対価はきちんと払うものだった。

 

ド田舎は多様性は受け入れないけど、暗黙のルールが暗黙ではなく絶対ルールになっていたから、そういうのは徹底されていたんだと思う。

 

それでも、母は、追い詰められると衝動的に自分が楽をするためならそういうルールをすっ飛ばすこともあった(笑)

 

分かっててもやってしまうパターンもあるので、言い方の問題じゃない場合もある。