携帯小説作家~美羽(miu)~電子書籍にて好評発売中です -2ページ目

携帯小説作家~美羽(miu)~電子書籍にて好評発売中です

電子書籍にて好評発売中です。純愛からR18まで女性の心をくすぐる作品をめざしています。


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「敬語。普通に話してよ。」

「わかりました。じゃあ、明日からそうします。」

「うん、楽しみにしてる。じゃあ、また明日ね。」



先輩を少し見送ってから、家に入る。
憧れの先輩と付き合えたことに、顔が緩む。


矢野先輩と付き合い始めて、一ヶ月。
デートもしたし、手も繋いだし、お互いの家でデートも重ねている。

まだ、手は出してこない。
キスすら、していない。

それから、二ヶ月が過ぎ、付き合って三ヶ月となった。

今日は、休みで矢野先輩の家に来ている。
DVD鑑賞中。




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「良かった。今日、一緒に帰ろうな。」

「はい。」



なんか、はっきりとしない言い方だなぁ・・・。
少し、引っかかることはあるけど、とりあえず付き合えるなら気にしない。

私はこの日から、矢野先輩と付き合うことになった。


放課後、先輩に家まで送ってもらう。
話しも弾み、あっという間に家までついてしまった。
別れるのがさみしくて、玄関先で少し喋る。



「あ、由莉って呼んでもいいかな?」

「も、もちろんです。」

「あ、それなしね。」

「それ・・・?」




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

私から告白は、プライドが許さないし。
悶々としながら、家に帰る。


次の日、告白に呼ばれ空き教室にいる。
相手は、なんと矢野先輩。



「ごめん、呼び出したの俺なのに。顧問に捕まっちゃって・・・。」

「大丈夫です。それより、お話ってなんですか?」

「俺、三縞さんのこと気になってて。付き合ってくれないかな?」

「えっと・・・、私の事が好きってことですか?」

「あ、うん。そうそう。俺じゃ、ダメかな?」

「そんなことないです!むしろ、私でいいんですか?」

「うん。」

「・・・お願いします。」




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私と同じで、人気者。
そして、私が気になってる人・・・。



「じゃあ、気を付けてね。」

「あ、はい。」

「・・・方向同じ?」

「いえ、逆です。私は左なんで・・・。」

「まだ、そこまで暗くないから、大丈夫だとは思うけど。送ろうか?」

「だ、大丈夫です。人通りも多いので。それじゃ、失礼します。」



私は、にやけそうになるのを堪えて、帰り道を歩く。
矢野先輩、私のこと知ってた。

嬉しい。
でも、付き合えないだろうなぁ・・・。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「あ、矢野先輩・・・。」

「あれ、もしかして二年の三縞さん?」

「え、どうして私の事、知ってるんですか?」

「三縞さん、有名だよ?」

「ゆ、有名なんですか・・・?」

「うん、小っちゃくて、可愛くて。誰もが守りたいと思うし、付き合いたいって。」

「あ、そうなんですね・・・。」



良かった。
マイナスな噂じゃなくて・・・。

誰もがって、先輩も入ってるのかな?

サッカー部キャプテン、顔良し、性格良し、成績良し、運動神経良し。
背はすらりと高く、ダークブラウンでさらさらとした髪。
大人っぽい雰囲気なのに、笑うと可愛い先輩。