5月19日(土)は東京文化会館で、英国バーミンガムの「眠れる森の美女」観賞。
前回のシンデレラ以来の3年ぶりのバーミンガム♪



この日の急なキャスト変更については、こちらに書きましたが
わたし自身は、この日の公演はキャストで選んだわけではありませんでした。
今回の英国バーミンガムのチケットを取ったのは、約1カ月半前。
コネで安いチケットのお知らせが入ってから。(時々こういう事があるので、バレエの海外公演は発売と同時に買わない事にしています)
ただし、一カ月半前は、コジョカルの日はもう、バレエを観るのにはかなり厳しい席しか残っておらず、まー、コジョカルは何度か観てるし&何度かフラれているし(怪我降板で)、そこまで固執しなくていいか…ってことで、今回の日程をゲット。
実際、今回の公演は空席も結構目立っていました。

急なキャスト変更で、大丈夫かしら?という不安は若干ありましたが、幕があいたらもう、そこは夢の世界!
思いっきり、眠りの舞台を楽しむ事が出来ました。

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英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団 「眠れる森の美女」

日時:2018年5月19日(土)14時開演
会場:東京文化会館 大ホール

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ、レフ・イワーノフ、ピーター・ライト
演出:ピーター・ライト
衣裳・装置:フィリップ・プラウズ
照明:ピーター・テイゲン (オリジナル照明:マーク・ジョナサン)

◆主な配役◆
国王フロレスタン二十四世:ウォルフガング・シュトルヴィッツァー
王妃:ローラ・パーキス
オーロラ姫:佐久間奈緒
フロリムンド王子:厚地康雄
カタラビュット(式典長):ジョナサン・ペイン
カラボス:ダリア・スタンチウリスク
リラの精:アランチャ・バセルガ

-- プロローグ --
美しさの精:ブルック・レイ
お付きの騎士:エディバルド・スーザ・ダ・シルバ
誇らしさの精:ジェイド・ヒューセン
お付きの騎士:ファン・ハオリャン
謙虚さの精:アリス・シー
お付きの騎士:ヴァレンティン・オロヴィヤニコフ
歌の精:ローラ・デイ
お付きの騎士:アイトール・ガレンデ
激しさの精:ベアトリス・パルマ
お付きの騎士:マックス・マズレン
喜びの精:チャン・イージン
お付きの騎士:マイルス・ギリヴァー
カラボスのお付き:
ジェイムズ・バートン、ビリー・ブルック、セバスチャン・ロー、
ブローガン・マッケルヴィ、ガス・ペイン、ヘイミッシュ・スコット
リラの精のお付き:
ルース・ブリル、カーラ・ドアバー、淵上礼奈、
ラケレ・ピッツィッロ、リンジー・サザーランド、ジェイド・ウォレス

-- 第1幕 --
4人の王子:
ファーガス・キャンベル、ローリー・マッカイ、タイロン・シングルトン、ヴァレンティン・オロヴィヤニコフ
オーロラ姫の友人:
ルース・ブリル、ローラ・デイ、ロザンナ・イーリイ、
ジェイド・ヒューセン、ラケレ・ピッツィッロ、リンジー・サザーランド
ガーランド:
淵上礼奈、アンナ・モンリオン、ブルック・レイ、
シャン・ヤオキアン、アリス・シー、カーラ・ドアバー、
ジェイムズ・バートン、ティム・ダットサン、ファン・ハオリャン、
マイルス・ギリヴァー、キット・ホルダー、ハリー・ライト

-- 第2幕 --
伯爵夫人:チャン・イージン
王子の側近:キット・ホルダー

-- 第3幕 --
パ・ド・カトル:イヴェット・ナイト、アリス・シー、ファン・ハオリャン、マイルス・ギリヴァー
長靴をはいた猫と白い猫:ファーガス・キャンベル、アンナ・モンリオン
青い鳥とフロリナ王女:マックス・マズレン、モレヤ・レボヴィッツ
赤ずきんと狼:ローラ・デイ、ティム・ダットサン
グラン・パ・ド・ドゥ:佐久間奈緒、厚地康雄

指揮:ニコレット・フレイヨン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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三大バレエの「眠り」
今まで、色んなバレエ団の色んな演出の「眠り」(映像も含めて)を観てきましたが、今回のピーター・ライト版のこの演出・振り付け、美術や衣装ともに一番好みだった!!と思いました。かなり感動モノです!
全体的にセピア色の舞台は高貴で美しく、そして華やか!もうウットリでした。

まずは急遽、キャストが変更になった、タイトルロールのふたり、佐久間奈緒さんと厚地康雄さん。
厚地さんは、2011年~2013年、新国バレエに所属していた事があり、何度も観て来ているので、テクニックや容姿とも安心感がありましたが、厚地さんの(私生活でも)パートナーの佐久間さんには若干の不安あり。何が不安かって、主役のオーロラ姫=16歳(!)を、40歳超えの佐久間さんが演じる事です。
それを言ったら、別の日のタイトルロールのコジョカル(36歳)も決して若くはないのだけど、小柄で可憐なコジョカルは問題ないでしょう。

佐久間さん、若々しく可憐…とは、さすがに評価できなかったけれど(なるべく、オペラグラスでは見ないようにしたw)、バレエテクニックは素晴らしい!
また、3幕での王子とのグランは、本当に息があっていて見応えありで、見所のフィッシュ・ダイブなどピタっと決めていて感動いたしました!!

あと、今回の演出で良かったな!と思ったのは、リラの精。
他の妖精と同じチュチュではなく、長い袖振りのついたロングドレスで、威厳のあるいでたちで、貫禄を感じます。そこが、カラボスとの善と悪との対比を感じさせ、物語に説得力を持たせてくれます。
森の場面の2幕でも、自分は踊らず、幻想の中のオーロラ姫:佐久間奈緒とフロリムンド王子:厚地康雄を踊らせる設定あたりも、なかなか素敵!
カラボスのダリア・スタンチウリスクも、リラの精のアランチャ・バセルガ、ふたりとも貫禄あり美しく、舞台をキリリと締めていて、ここの演出はさすが!

3幕で、宝石の踊りを、男女4人のパ・ド・カトルにしたのも、実に自分好み。
「無駄に長い」と思っていた「眠り」の中で、特に宝石は「イラネ~」と感じていましたが、全くタイクツすることがありません。
ただし、わたしが、眠りの中で2番目に好きな3幕の「青い鳥のパド・トゥ」。
アダージョ、コーダは悪くなかったけれど、青い鳥のソロ。
ブリゼはそこそこ決まっていたけれど、上半身が固過ぎる!…特に肩関節。鳥が羽ばたき舞うような雰囲気がまるで出てなくてガッカリ…。これは配役ミスですね。(青い鳥には思い入れあるだけに、厳しいわたくしをお許しください汗1

音楽の方も素晴らしく!!
初めて聞く、女性指揮者、ニコレット・フレイヨンさん。
バレエに寄り添って指揮をする姿が素晴らしく、何度も聞いて来た「眠り」の演奏ですが、本当に良かったと思いました。
特に、2幕目(森のシーン)の木管。すごく聴きごたえがありました。
フルートは竹山愛さんで、さすが!!と思いましたが、彼女自身も思い入れたっぷりに演奏していたとのことです。
来月、再び、新国の「眠り」を観る事になりますが、ここはひとつ、オケの聴き比べもしないとな~なんて、意地悪な事も思ったりわらい(新国のオケは東フィルです)

この日は、最初の休憩のときに、バレエファンの友人と久しぶりに会えて、少しの間ですがお喋りしたりと、嬉しい一場面もあって、充実した一日でした!

午後5時終演。
東京文化会館を出たら、すっかり青空に。日も伸びたな~。






次回は25日(金)の「リーズの結婚」で再び、東京文化会館に訪れます。
それも、凄く楽しみ!!