こんにちは、みちです。
上腕のDVT検査の理由に、「picc lineが入っている為」「midlineの位置確認」などがあります。
私はナースではないので、piccやmidlineが上腕のAntecubital fossaより少し上辺りから入っている事は分かるのですが、piccは深部静脈に入っていくのに対し、midlineはbasilic veinのみで終わるという事を初めて知りました。piccラインの入っている患者さんにDVT検査が多いのも納得。
エコー検査上では、さすがにSVC(superior vena cava)は見えないのでIJV-Subclavian junctionまでpicc lineが見えれば上出来。piccの周りに血栓がまとわりついていないか気にしつつ、注意深くcompressionをしながら走査します。
Midlineでもpicc lineでも、lineの入っている部分は血栓が付着する事がある為、TRVはcompressionを確認する為に使いますが、sagittal グレースケール、カラードップラーの2つはlineを見せるのにとても役立ちます。
下の写真は、subclavian vの深部静脈に入っているpiccに付着した血栓のsagittal image。黄色はpicc、赤と青の矢印部分が血栓です。
From omicsonline.org
OMICS journal of radiology
とはいえ上腕の検査は、割と難易度が高めです。
ジェルを使いながら細い静脈や動脈をsagittal(縦方向)で綺麗に撮すのは難しい。すぐズルっとプローブが動いてしまう。じっとできる患者さんばかりではないですし、ICUのポータブルテストだととんでもない姿勢(斜め方向)で検査をしたり、患者さんの左側にマシンを持ってきて後ろから振り向いた姿勢でスキャンする事も。私もそうでしたが、実習生で腕の静脈や動脈のエコー検査をするのが苦手な人は多いです。慣れるのに時間がかかる検査の一つです。
それでは、また。