ゲイの文化に誇りを持ち続け、
女装のステージにも、たくさんの好奇心や愛情を注いでくださった前田建さん。
常に黙々と仕事や立場と向き合い、
冷静に多角的に、わきまえや筋道を捉えてくださったお姐さんでした。
プライドと自虐、良識と狂気が入り混じっていて、
ユルいくせして変に理屈っぽくて、
自分と似たような面倒臭いところもあって、
だからとっても心強い存在でした。
なんだか最後に美味しそうなパスタを平らげたようで。
新宿の街角でぶっ倒れるなんて、
仲間としてはお洒落でいじらしい逝きっぷりでらっしゃる。
死に様は、その人の最後の生き様。
…とは言っても、寂しいです。
お互い年老いていく姿を嘲笑い合っていきたかったのに、
ホントに寂しいです。