こちらのショーも、


"Must go on!”。


止まるワケにはいかないのです。






思えば、


世間がバレンタインに浮かれていた、


今年の2月、







この子に出会ってしまったのが、


すべての始まりでした。




行く先々で、


この子を見かける度に、


まるで保護するかのように、


家へ連れて帰り、




我が家の冷蔵庫の野菜室は、


クランキーで埋め尽くされていきました。






そして、


次々と判明する、


仲間兄弟姉妹の存在に、


私は毎日うずうずしながら、






『クランキー収集』という、


39年の人生において、


『女装で生計を立てる』ことなんかよりも、


遥かに想像を超えた日々へ、


この身を溺れさせていくこととなったのです。









こんなにも、


一生懸命に、


何かを求め続けたことが、


あったでしょうか?








私の日常では、


なかなか出会うことのできなかった、


『駅コンビニ・売店限定』商品を、


ついに手にし、


東京駅のコンコースで、


歓喜の雄叫びを上げた夜もありました。










まるで、


待ち焦がれた恋人と、


ようやく出会えたような…、



女装家にして、


柔道家(ヤワラちゃん)の気持ちまで、


理解することもできました。





ちなみに、


この『駅売店限定』の、


『CRUNKY KIDS』は、


甥っ子に、




そして『CRUNKY アーモンド』は、


姪っ子に、


圧倒的な支持を得、


さすがのマーケティング能力に、


ただただ脱帽するばかり。












買い占めた子たちを、


店のテーブルに敷き詰め、


夜の営業を妨げたことも……。













やがて春になる頃には、


私の『クランキー収集』も、


『コンビニチョコ収集』へと、


規模を拡大し、




我が家の冷蔵庫は、


ご存知の通り、


全5室中、


3室が、


チョコで埋め尽くされるという事態に……。







いつしか、


友人たちは、


私のこんな状況を、


まるで腫れ物に触るかのように、


笑顔で心配し出し、


気付けば、


連絡が途絶えがちになる人も……。






それでも春は、


イチゴ味の新作たちに、


心を躍らせ、








冷凍庫界への進出も著しい、


季節の到来を告げる商品や、









このまま進めば、


あらゆる商品開発に、


クランキーを絡めさせることが、


可能になるのでは…と、


夢ばかりを膨らませるような商品も、


続々と登場する中、










私の独自のリサーチと研究の結果、


公式カタログにも掲載されていない、


幻のフレーバー、


『ストロベリーPopJoy』(通称ピンクちゃん)を、


ひたすら、


貪り集める毎日でした。
















この壮大なショータイムの行方に、


子供たちは絶叫し、


頭を抱えながらも、









この楽園の魅力に、


抗えるはずなどなく……。

















そんな、


4ヶ月にも及ぶ、


クランキー全タイトル制覇に向けた、


長い道のりでしたが、




どうしても、


巡り会えない子が、


ひとりいました。




クランキー公式カタログ上でも、


一等最後に掲載されている、


『クランキーウエハース』という子です。




『全国遊技場限定』とあります。



遊技場……。





遊技場って何だ?





お化け屋敷の入口?


バッティングセンターの自販機?


パチンコ屋の景品引換所?


球場の売り子ちゃん?




この『遊技場』という言葉の謎に、


ひたすら縛られる日々が続きました。





連絡が途絶えがちになった友人たちにも、


久しぶりに会ったかと思えば、


唐突に、


『ねえ、遊技場ってどういう場所?』などと、


ますますもって、


連絡を途絶えさえたくなるような、


質問をぶつけるばかりで、




私は、


ひとり遊技場に想いを馳せる、


孤独な彷徨い人になりました。







遊技場に辿り着く瞬間など、


ついぞ訪れることもなく、


時間だけがいたずらに過ぎ去る中、




先日、


とある楽屋の、


鏡の前に、


謎の包みが……。





何がどういう繋がりで、


そして、


何がどういう経緯で、


これが今、


私の目の前にあるのか、


一切合切ちんぷんかんぷんでした。











これです。




見覚えのあるシルエット。


何か書いてあります。




そして、


メッセージの向こう側に見えるのは、


もしや……?






















クランキーウエハースだ……。






初めまして……。







それはそうと、


遊技場っていうのは、


飛行機(ANA)のことだったの?





それとも、

人が最後に辿り着く、


遊戯の場は、


空の上ってこと?




禅問答?


仏教的解釈?





そして、


何故に羽生くんは、


クランキーウエハースと、


いっしょに袋詰めされているの?





分からない。。。


分からない。。。




けど、


ただただ、


俺得。。。







かくして、


私の、


クランキー全タイトル制覇は、


全日空さんと羽生結弦さんによって、


達成されたのです。




彼の金メダル獲得が、


私のもとに、


クランキーウエハースを、


運んでくれたのです。





感動をありがとう!よりも、


羽生くん、


クランキーウエハースをありがとう!















今日は、


天気が良かったので、


ベランダのテーブルに、


全員集合させ、


それを観ながら、


サラダを食べました。













新宿の西陽と、


クランキー。





どうか皆さん、


心配しないでください。