やはり『鉄と○○は熱い(硬い)内に打て。』とは、よく言ったもんです。


ブログのネタなんて2回に分けたりしちゃ駄目ね。


どーーでもよくなっちゃうもの。

ってことは、結局どーーーでもいいことしか書いてないってことなのかしら…。


そんな自問自答を繰り返しながら、言ったからには、後半です。


越後湯沢の駅で、世にも怪しい恰好でタクシー待ちをしていたところまででしたね…。



雪深い夜道を延々と往くタクシー。

私は、凍りかけたおにぎりを食べながら、こっそり写真撮ったりして。


雪に閉ざされて、さらに車に閉じ込められたふたりは無言のまま…。


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そして着いたは、そうです。

苗場プリンスホテル!


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ここは小学生の時、毎年のように家族で春スキーに来ていた場所です。

そして、その頃からほとんど何も変わっていない。

まさに『時のないホテル』。



時計の針は間もなく夜の9時。

今年も始まります。



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ユーミン『Surf&Snowコンサートin苗場』です。


毎年これを観に、最終間際の上越新幹線に揺られ、湯沢の駅から雪道を走らせ、そして私は苗場の夜とユーミンの音楽にトリップするのです。


まるで船かレトロな宇宙船の中にいるかのような客室や、天井の低い廊下の景色の中で、まず私は小学生の自分に出会います。


やがてコンサートが始まり、ユーミンの『リフレインが叫んでる』に身を晒す頃、今度は思春期の私がふわふわと漂い始めます。


そして、それを観ている私のカラダは、女装した30代の少しくたびれた現在の時空の中で、戸惑いながらも潔い気持ちになるのです。


この苗場にいる15時間ぐらいの間に、私はいろんな自分と久しぶりに再会しては、ちょっと照れくさそうに挨拶をする…。年に一度のとてもドメスティックな儀式なのかも知れません。



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これは、ホテル内の回廊にある、ちょっとしたショップなのですが、

家族スキーで訪れていた30年前は、ここで毎晩『らくやき』やら『粘土細工』やら『ビーズ』やらを作って、

親たちがナイタースキーやお酒を呑んでいる時間を、弟らと一緒に潰していました。


しばらくして、たいそう酔っ払った母親が迎えに来て、機嫌のイイ日は、地下のゲームセンターに連れて行ってくれたりもしました。


それが、今もそのまま残ってるのよ。


でも、そんなこと誰に話してもしょうがないので、

毎年ここを通るたび、『ああ、ここでワーゲンをレインボーカラーに塗って焼いたら、全然かっこよくなかったなぁ…。』などと思い出しているのです。




そして、37歳になった私にとっての苗場は、

何故か柄にもなく青春してしまう、不思議な場所になっていました。



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苗場といっても、やはりプリンスホテルだから。

そして何よりも、ユーミンの音楽や、ご本人の磁場操作がそうさせていると思えてならないのですが、


とにかく、コンサートを見終わって、ふと雪に閉ざされた外界に放り出された途端、嘘みたいにはしゃいでしまうの。



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見て。

これが、歩くの嫌い、寒いの大嫌いな人に見えます?


この日は、ビビる大木さんもコンサートにいらしていて、

一緒に来ていた芸人さんや、ユーミンバンドのコーラスの今井マサキさんらと、酔った勢いで、

『よし!みんなで外出るぞぉ!』などと、

一番苦手なはずの体育会青春系台詞を叫んだのは、何を隠そうこの私です…。



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なんだ!?

この『愛という名のもとに』みたいな、青春ポートレートは…。


誰もいない真夜中のゲレンデは、とても凛としていて、温かい。


みんなでキャーキャー言いながら、走ったり寝転んだりするも、

現実30代後半~40代のオヤジたちには、正味10分ぐらいが限界でした。


家族旅行の子供の頃、毎晩のように酔っ払っては、やたらとはしゃいでいた親たちも、きっとこんな気持ちだったのかしら…。


そして何より、そんな健気な精神が、この私にもまだ残っていたことにびっくりです…。



だって次の日、昼過ぎまで寝てたくせに、起きた途端にこんなことしてる人ですよ…?



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なんつったって、雪に敵うレフ板はなってくらい!

下の写真のデコルテなんて、これ修整してないのよ!?



そして昼間のゲレンデは、夜中と違って世知辛いもんでした。


居場所なし。



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むしろ迷惑…。


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さすがに苗場のゲレンデも、『こっちだって働かなきゃ食ってけないんだから…。分かってよ…。』と、言っているようでした。


でも気が済まないので、人目を避けて少し抵抗してきました。


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私にも昼間のゲレンデを楽しむ権利はあるというところを主張してきました。


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来年はこの山を滑ってみようと、やっと思えた37の冬…。


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ただ、どうかこの記事を見て、『ミッツって凄く活発でアウトドアな人なんだ…。』などと、死んでも勘違いしないでくださいね。


せいぜい『日焼けはいや。でも雪焼けなら、ちょっといいかも。』とか思ってる程度の人間です。


スキーだって、苗場じゃなきゃ多分やらないと思います。


それぐらい、私にとってはタイムカプセルのような場所なのです…というお話でした。


長々とどうも失礼いたしました。




一応、帰りの新幹線です。


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それはそうと、肝心のユーミンとの記念撮影を、すっかり忘れてしまいました。


今年もユーミンとの真夜中談義の中で、辿り着いたフレーズ。


『壊れるのがアイドル。壊すのがアーティスト。』


収穫アリ!です。