怠けながらはじまる。
フォード自動車の創業者ヘンリー・フォードは、
仲間に対していつもこう言っていた
「どんな仕事でも、それを細かく分けてゆっく
り取りかかれば、必ずできるようになる」と。
一つの仕事を細かく分けるとき、はじめのうちは多少怠けてもいいと考え、
ゆったりとした気持ちで取りかかろう。
重要なのは、どれだけ素早く仕事をするかではなく、
今仕事をしているという事実だ。
最も困難な仕事は誰もしたがらない。
困難な仕事を仕上げなければならないと考えるだけで、
やる気が萎えて先に延ばしたくなるのが人間というものだ。
自分にやる気を起こさせるには、まるで自分がこの世で
いちばん怠け者であるかのように振る舞うといい。
あたかもスローモションで喜劇を演じるかのように仕事を
はじめれば、楽しさすら味わうことができる。
逆説的なようだが、仕事をはじめるときの速度がゆっくりで
あればあるほど、仕上げるのが早くなる。
この現象について説明しよう。
たいていの人は困難な仕事をしようと考えると、
取りかかりたくないと思ってしまう。
そこで、その仕事を避けて通る方法を考える。
それとは対照的に、ゆっくりはじめれば
いいと考えると、気が楽になる。
ゆっくりやればいいのだから、とにかく
はじめようという気になる。
だから、より早くその仕事を仕上げることができるというわけです。
仕事をゆっくりはじめると、いいことがもう一つ起こる。
仕事の速度がおのずと加速していくのだ。
体の中の自然なリズムが、今していることと同調しはじめる。
やがて、その仕事をすることに抵抗を感じなくなり、潜在意識が十分な
エネルギーを供給してくれるようになる。