************************(12時)
ガチャ
ヨージ:「どうだ、蓮華ちゃん寝た?」
アヤ:「あぁ。海ではしゃいでたから
ぐっすりな」
ヨージ:「まぁ大人同士、お疲れさん会と行こうぜ」
ヨージがビールをアヤに渡す。
しかしアヤはビールを置く
アヤ:「酒は飲まないと決めている」
ヨージ:「そーかい。しっかしお前。
彼女とか作る気ねぇの?」
アヤ:「お前はどうなんだ?」
ヨージ:「俺は作る気になりゃ作れる。お前は簡単に行きそうじゃないからよ」
アヤ:「俺には...」
ヨージ:「蓮華ちゃんか?」
アヤ:「......」
ヨージ:「約束が必ず果たされるとは
限らないぜ。蓮華ちゃんが大きくなったら約束なんか忘れて彼氏作るかもな」
アヤ:「その時はその時だ」
ヨージ:「決心が固いこった」
蓮華:「アヤ..?ヨージ..?」
蓮華が起きて来た。
アヤ:「?どうした蓮華」
蓮華:「怖い夢見たの...」
アヤ:「わかった。今すぐ行く」
ガチャン
ヨージ:「約束....ねぇ」
************************(翌日)
ガチャーン!!!!
アヤ:「っ!?」
朝の目覚めはとんでもない音だった。
蓮華:「なっ何?今の音..怖いよ」
アヤ:「落ち着け蓮華。下に降りて
見てみよう」
隣の部屋のオミやケン、ヨージ
も物音で起きたらしく
皆で下に向かった。
オミ:「音からガラスの割れる音や物がぶつかる音が聞こえたね」
アヤ:「なにがあったんだ」
現場を見ると
バイクに乗っていたらしき男が店に
突っ込んで来た後の様子だった。
男は死んでおり遺体は酷い物だった。
オミ:「酷い..」
ケン:「くっ..」
ヨージ:「朝から嫌なもん見ちまったぜ」
蓮華:「何だったのー?」
アヤ:「蓮華!見ちゃ駄目だ!」
バッと蓮華の目を目隠しするアヤ
オミ:「とりあえず警察に電話!」
ケン:「わかった」
数分後
警察が到着し、色々調べてきた。
色々、聞く事があるらしく
オミは学校を休む事になった。
ケンは元から大学には行かない日だった
************************
ヨージ:「はぁーやっと終わったぜ」
オミ:「はい、ヨージ君。コーヒー」
ヨージ:「おぅ。サンキュー」
蓮華:「ねぇアヤ!次これ読んで!」
アヤ:「良いぞ」
オミ:「で、解けた?ケン君」
ケン:「まだだ。ここの公式が..」
オミ:「そこはこうで...」
ケンは大学の課題に取り組み
オミはそれのお手伝い。
ヨージ:「皆、それぞれやってんな」
ヨージは雑誌を読み始めた。
********************
オミ:「良い天気だねぇ...」
ケン:「眠くなるぜ..」
オミ:「まだ課題、終わって無いでしょ」
ヨージ:「そーだ!天気も良い事だし
アヤと蓮華ちゃん、デートして来いよ」
蓮華:「デート?」
ヨージ:「デートというのは恋人と出かける事を言うんだよ」
蓮華:「恋人...///」
蓮華はアヤを見つめる。
アヤ:「蓮華、準備しろ。行くぞ」
蓮華:「うん!」
アヤと...恋人かぁ(///∇//)
**********************
アヤ:「どこ行きたい?」
蓮華:「んーとね公園!」
アヤ:「じゃあ公園な」
************************
アヤ:「誰も居ない...」
蓮華ははしゃぐ
蓮華:「わぁー貸切りみたいだね」
そんな蓮華の姿を見てアヤは微笑む。
蓮華:「アヤーブランコ乗りたい。」
アヤ:「わかった」
デートとをする恋人というより
遊び相手だな俺は。
蓮華:「アヤー!高くして」
アヤ:「そーれっ!!」
お兄ちゃん!
一瞬、妹の彩と蓮華が重なった。
アヤ:「彩...?」
蓮華:「?アヤ?大丈夫?」
蓮華はブランコから降り
アヤを見た。
お兄ちゃん!もっと高くしてよ
おい彩、怪我するぞ?
平気!平気!
無邪気に笑いあった
あの日の事をアヤは思い出した。
蓮華:「アヤ!アヤってば!」
アヤ:「はっ!あ、悪いボーとして」
蓮華:「大丈夫?休む?」
アヤ:「いや、いらない」
蓮華:「次は...シーソー!」
アヤ:「はいはい」
****************************
アヤ:「楽しかったか?蓮華」
蓮華:「うん!また来ようね!」
アヤ:「そうだな」
横断歩道を渡る時、
向こう側に風船を配る着ぐるみが居た
蓮華:「あ!くまさん!」
蓮華はアヤの手を離し
横断歩道を渡った。
信号機は青のままだった。
アヤ:「コラ蓮華。走ると転ぶぞ!」
蓮華:「大丈夫だよ!アヤ早くぅ!」
アヤ:「まったく....」
その時だった
信号無視をした大型トラックが
蓮華に向かって来た。
アヤ:「....!!蓮華危ない!」
蓮華:「え?」
キキィィィィィィィィィィィ!!
アヤは蓮華の元に行き
蓮華を歩道に突き飛ばした。
ズサァァァァ
蓮華:「痛タタタ...」
ドン!!
嫌な音がした。
目の前でアヤが車にひかれた。
ブゥーン
蓮華:「アヤ!!!!」
蓮華はアヤの元へ駆け行った。
周りは救急車を呼べ!
など騒いでいた。
蓮華:「アヤ!!アヤ!」
アヤは頭から血を流しており
目を閉じたままだった。
蓮華:「アヤ!死なないで!!」
蓮華はアヤの上半身を抱きしめ泣き叫んだ。
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アヤは病院に運ばれた。
ケン、オミ、ヨージは病院に来た。
泣いている蓮華をオミは落ち着かせた
アヤは直に手術を受けた。
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数時間後
手術室から医者が出てきた。
ケン:「アヤは助かったんですか?!」
医者:「我々も最善の手を尽くしたんですが..今夜が峠だと思ってください」
ケン:「そん...な」
蓮華:「ねぇアヤはどうなったの?峠って何?」
蓮華は不安な顔で聞いた
するとオミは震えた声で答えた。
オミ:「峠って言うのはね...死に
近い事を言うの。つまりアヤ君は危ない状態なの」
オミは泣き始めてしまった。
ケンはオミの肩を抱いた。
ヨージ:「何でアイツが....」
蓮華:「死んじゃうなんて嫌だよ!」
再び蓮華は泣いた
ヨージはただただ蓮華を抱きしめた。
*************************
蓮華はずっとアヤの手を握り
目を覚ます時を待った。
蓮華:「アヤ.....」
もう大切な人は亡くしたくない。
未来を共にすると約束したなら尚更。
病室には
ピコン..ピコンという音が響いた。
************
アヤ:「俺は..死んだのか?」
周りは花畑で空気も澄んでいた。
アヤ:「みたいだな。..皆、悲しむだろうな」
少し寂
すると後ろから
「蘭ー!」
アヤ:「母さん?父さん?」
亡くなった母、父が向こうに立っていた。
母:「蘭、久しぶりね」
アヤ:「久しぶり。という事は..」
父:「お前は交通事故で死んだ」
アヤ:「やっぱりここは死後の世界か」
母:「でも、ここの世界は良いわよ」
アヤ:「?」
父:「景色は綺麗だし、静かだ。
悪い所は無い。」
母:「アヤ、貴方はもう死んだんだし
私達と来ない?」
アヤ:「母さんと父さんと一緒に?」
父:「何だ蘭、私達の事は嫌いか?」
アヤ:「違うんだ!でも...」
母:「まぁ良いわ。ついて来なさい」
アヤは両親について行こうとしたら
「アヤ!」
振り向くと蓮華が居た。
アヤ:「蓮華!?お前、何でここに?」
「私は蓮華じゃない」
アヤ:「だったら誰なんだ」
「私は蓮華の守護霊。」
アヤ:「...」
「ついて行っちゃ駄目だよ。アヤ」
アヤ:「何でだ?」
「ここは死後の世界じゃない。
死と生の境目なの」
アヤ:「俺は死んで無いのか?」
「えぇ。でも、あの人達について行ってたら貴方、現実では死んでたよ」
アヤ:「そうか...でも」
「生きるか死ぬかは貴方が決める事
だけど、残された人達の事を考える事ね」
アヤ:「......」
「私は貴方に生きていて欲しいわ。
死んでしまったらあの子らが悲しむ」
アヤ:「俺は生きたい!」
「じゃあ、こっちよ」
アヤ:「さっきのは本当の父さんと母さんだったのかな....」
「違うわ。あの人達は死後の世界に
引きずり込もうとする輩よ。
貴方の両親に化けて現れたの」
アヤ:「蓮華はどうしてた?」
「聞かなくてもわかるでしょう?
とても悲しんでたわよ。」
アヤ:「そうか....」
歩いていると
大きな扉があった。
「ここよ。この扉を開けると現実に
帰れるわ」
アヤ:「ありがとうな案内してくれて」
「最後にひとつだけ.....」
蓮華の守護霊はアヤの両手を握り
「蓮華を必ず幸せにしてあげてね」
アヤ:「わかった」
扉を開けると眩しい光が体を包んだ。
************************
アヤ:「ん......?」
蓮華:「アヤ?皆!アヤが起きた!」
ケン:「本当かよ!」
オミ:「アヤ君が!?」
ヨージ:「アヤ!」
アヤ:「みんな心配かけたな」
蓮華・オミ:「良かったぁ」
ケン:「心配所じゃねぇよ!」
ヨージ:「ま、死なないで良かった」
アヤ:「あっちで蓮華の守護霊に助けられた。」
蓮華:「守護霊?ふぅーん。守護霊さんありがとう!」
蓮華は笑った。
「そうそう貴方には笑顔が似合ってるわ。私の可愛い主人様」
アヤは無事、1週間後、退院した。
***************************
蓮華:「何か毎回別れるの早いよ」
オミ:「大丈夫。また会えるよ」
ケン:「(この作品の続編できたらな)」
ヨージ:「いつでも待ってるぜ!」
蓮華:「うん!」
アヤ:「元気でな」
蓮華:「アヤもね!」
蓮華は車に乗って帰った。
これはある夏の出来事......
****************END
あとがき
死後の世界とか分からんけど
イメージで書きました。
ここまで読んでくださり
ありがとうございました(*^^*)