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このまま寝たら気分が悪いから
ちょっと夜風に当たってこようと
アヤはベランダに向かった
アヤ:「はぁ...」
ヨージ:「お前が溜め息つくなんて珍しいな」
アヤ:「ヨージか。」
ヨージ:「よぉ。どうしたんだ?こんな時間に」
アヤ:「夜風に当たりに来た」
ヨージ:「俺はタバコ吸いに来たんだ」
ヨージ:「それにしても綺麗なお月さんだねぇ~、でも綺麗な物は、たまに
牙を剥くもんだ。」
アヤ:「綺麗と言えば
蓮華の会ったという
綺麗な女の事、どう思う?」
ヨージ:「ペルシャの言ってた幼児溺死事件に関係あると思う。実際、幼児である蓮華ちゃんが川で死にかけた」
アヤ:「やっぱりそうだな」
ヨージ:「降りかかる災いは早く振り払うに限るぜ。知ってっか?今日、蓮華以外にも川で溺れた子が出た。」
アヤ:「その子は助かったのか?」
ヨージ:「いーや。死んじまったよ」
アヤ:「....」
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「よし!今日も頑張るぞ」
アヤ:「蓮華、帽子かぶらなきゃ駄目だろう」
アヤは蓮華に麦わら帽子をかぶせる
オミ:「この天気続くと良いね」
ヨージ:「姉ちゃんの肌も見えるしな」
ケン:「スケベ親父」
ヨージ:「スケベじゃねー!俺は健全な成人男性だ!なぁオミ!お前も姉ちゃんの肌見たいよな」
オミ:「僕はあんまり..ハハ(^-^;」
ケン:「オミを巻き込むなよ!」
ヨージ:「良いじゃんかよ」
「アハハ!高いよアヤ!」
アヤ:「高い高ーい」
向こうでアヤは蓮華を高い高いしている。
オミ:「仲良しだねぇアヤ君と蓮華ちゃん」
ヨージ:「前世は親子でしたーとかな」
ケン:「有り得る」
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「アヤって好きな人居るの?」
アヤ:「いきなりどうした」
「居るの?」
アヤ:「居ないが」
「そっか、なら良いの」
アヤ:「?」
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「すまんが、かすみそうの花束をくれないか?」
お客さんであろう
中年の男性が来た。
「っ!アヤっ」
蓮華はアヤの後ろに隠れ
しがみついた
アヤ:「?どうしたんだ?」
微かだが蓮華の手が震えてる
アヤ:「すみません、少しお待ち下さい」
すると中年の男性は笑って
「あぁ。構わないよ」
*************
アヤ:「どうしたんだ?蓮華」
「あのおじさん、怖い」
アヤ:「え?」
「よくわかんないけど..怖いの」
怖い?
殺気などは感じなかった。
アヤ:「わかった。お前はオミと居ろ
あの人待たせてるし行ってくる。」
「行かないでアヤっ」
オミ:「大丈夫蓮華ちゃん。アヤ君は強いから何が合っても平気だよ」
「オミ...」
**************
ケン:「あれ?蓮華ちゃんは?」
アヤ:「店内でオミと居る」
ヨージ:「何で?」
アヤ:「さっき来た、お客さん見て怖がってるんだ。少し落ち着かせるため
に店内に入れた」
ヨージ:「へぇー」
ケン:「どうしたんだろうな」
*********************夕方
オミ:「あーまた負けちゃった」
ケン:「弱いなオミ」
ヨージ:「こうゆうのは演技だよ演技」
「ヨージに言われた通り演技したよ」
ヨージ:「偉いなぁ蓮華ちゃん」
ケン:「無邪気な子を使うとはズルだぞ」
トランプゲームをしていた
4人。
アヤは洗濯物を外に行って
干している
ブゥーン
カタン
ヨージ:「郵便かな?」
「蓮華行ってくる」
「「「ありがとう」」」
ガタン
「あれ?郵便物、来てないじゃん」
後ろから
「やぁまた会ったね」
「っ!!」
「怯えてるけど大丈夫かい?」
「嫌...」
「おじさん、君に良い物見せてあげる
おいで」
「嫌だ!嫌っ!」
アヤ:「蓮華?どうした..」
「アヤぁっ!!」
「邪魔者が入った。お前達!あの子を捕らえろ!」
アヤ:「そうはさせるか!!」
ピシン!!
アヤ:「グッ...!」
グイ
「アヤ!アヤ!!ちょっと離して!!
嫌だ!止めて!!アヤっ助けて!!」
アヤ:「蓮...華.!」
「「「どうした!?悲鳴が聞こえたぞ」」」
「オミ!!ケン!!ヨージ!!」
オミ:「蓮華ちゃん!?」
ヨージ:「アヤまで倒れてる。何してんだアンタら!!」
ケン:「その子を離せ!!」
ダダダダダ!!
銃が乱射される
オミとケンは避けた
ヨージも身動き取れないアヤを
抱えながら避けている。
「フッさすがはヴァイスだな。だがこの子は貰っていく」
ヨージ:「待ちやがれ!!」
追いかけようとした
ヨージをケンは止めた。
ケン:「待て、今の俺らで行ったら負ける」
オミ:「気持ちはわかるけど、アヤ君もこんな感じだし、ちゃんと作戦考えてからにしよう」
ヨージ:「蓮華ちゃんが拐われたんだぞ!何でそんな落ち着いてるんだよ!」
アヤ:「熱..くなる..な..ヨージ..」
ヨージ:「アヤ!?」
アヤ:「オミ..の..言う通りに..しろ」
オミ:「とりあえずアヤ君を手当てしなきゃ!!」
ケン:「まずはそれからだ!」
ヨージは車が逃げた先を睨み
ヨージ:「ナンバー12ー32、車類はロールスロイス。確かに覚えたぜ」
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「嫌だ!帰して!!帰りたい!!」
「煩い餓鬼だ。」
「いかがなさいますか?」
「構わん。やれ」
「はっ」
黒スーツに身を包んだ男は
注射器を取り出した。
「何するの!?止めてよ!!」
「大人しくしろ。今から、お前の記憶を全部消す。」
「記憶が..?や、嫌だ!アヤがっ
皆との思い出がっ消えちゃう!!」
怯え嫌がる蓮華の姿を見て
喜ぶ男。
「アヤ...?あぁ、あの無様に倒れた赤い髪の男の事か..たいして強くも無かったな」
「アヤの事を悪く言わないで!」
「まぁ、全部消すのだから関係無いか」
「嫌!!アヤっ助けて!!アヤっ!」
「叫んでも無駄だ」
そして
蓮華の腕に注射がささった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
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「私は...誰?」
「お前は蓮華といって今まで私に仕えてきた下僕だ」
「蓮..華?」
「私はスチェダーという。そしてお前の使命はヴァイスを殺す事」
「かしこまりました。スチェダー様」
*******************
ヨージ:「どうだ?わかったか?オミ」
オミ:「うん。多分ハズレては無いと思うよ」
ケン:「あとはアヤの体調しだいか」
ストンストン
オミ:「アヤ君!?」
ケン:「もう良いのかよ?!」
アヤ:「俺なら平気だ。それより蓮華だ」
ヨージ:「馬鹿!!お前、毒針を刺されたんだぞ!最低でも2日は安静にしなきゃならないのに」
ケン:「アヤ、安静にしてろ。」
アヤ:「だが...早くしなきゃ」
ふらっとアヤは倒れそうになった
オミ:「アヤ君!!」
ヨージ:「ケン、アヤを部屋に戻せ」
ケン:「わかった」
...俺は今、大切なものを
また無くしかけてるのか。
゛アヤ゛
そう笑う蓮華の姿が
うかんだ。
でも、もう大切なものを
無くすわけにはいかない。
*****************2日後
アヤ:「準備はできたか」
オミ:「うん!」
ケン・ヨージ:「おう!」
アヤ:「行くぞ」
**************
「スチェダー様。何者かが侵入したようです」
「来たか。ヴァイスの奴等め随分と遅かったじゃないか。」
「蓮華、お前の出番だ」
「はい。スチェダー様」
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ヨージ:「あちこちから来やがって
キリが無いな、畜生!」
しばらくすると
蓮華が現れた
アヤ:「蓮華!!」
オミ:「蓮華ちゃん」
ケン:「待ってろ!!今、助けに行くからな」
「気安く蓮華と呼ぶな。」
蓮華は冷たく言い放った
オミ:「蓮..華ちゃん?」
ヨージ:「冗談だろ?なぁ蓮華ちゃん」
「呼んで良いのはスチェダー様だけだ」
ケン:「そんな...」
アヤ:「おい!!スチェダー!!蓮華に何した!!」
「フハハハハハ!!傑作だ!蓮華なら
私の手で記憶を全て消した!消した日から私の下僕だ。」
オミ:「酷い!」
ヨージ・ケンは怒りに震えた。
アヤ:「ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!」
「蓮華、殺せ」
ガキィィィン
アヤ:「!?」
「スチェダー様の敵は私が倒す」
アヤ:「目を覚ませ蓮華!!アヤだ!
」
「何度も言うが、気安く呼ぶな。
私は貴様みたいな奴は知らない」
アヤ:「くっ...!」
「何度言っても無駄だ。蓮華はお前達と過ごした事の記憶が無くなっている」
そしてスチェダーはアヤを見て言った
「もちろん、好いた男の事もな」
゛アヤって好きな人居るの?゛
アヤ:「そうだったのか...」
蓮華は俺の事を好きだったんだな
「記憶を消す時に何度も叫んでたよ。
アヤ助けて!アヤ!ってな」
高笑いするスチェダー
アヤ:「....っ」
アヤの拳からは血が滴っていた。
ヨージ:「黙りやがれ!!」
ケン:「確認するが、幼児溺死事件の
犯人はお前か!スチェダー!!」
「そうだが?アハハっいやー幼児が死ぬ姿は美しいものだ」
オミ:「それ見たくて殺したの?」
「それがどうした」
オミ:「許さない!」
ビリヤードの矢をオミは
スチェダーに向けて放つ
カキンカキン!
「スチェダー様に刃向かう奴は許さない」
オミ:「っ!いい加減、目を覚ましてよ蓮華ちゃん!!」
アヤ:「俺らの所に戻って来い!」
ケン:「そんな狂った奴と居ても良い事無いぞ!」
ヨージ:「また、皆で鍋食べよう!鍋だけじゃない。いろんな事しよう!」
「鍋....」
ケン:「思い出したか!」
「貴様らとは鍋など食した事は無い」
ヨージ:「駄目か!」
するとアヤは蓮華に近付いた
「何だ貴様!近寄るな!!」
そしてアヤは刀を捨て
蓮華を抱きしめた
「...っ!なっ何をする!!」
アヤ:「思い出せ蓮華..。本来の自分の姿を」
「何言ってるんだ!私は変わらない」
アヤ:「お前が好きだった男は誰だ」
「好きな男...」
゛アヤ大好き!!゛
゛アヤって好きな人居るの?゛
゛アヤ゛
「...アヤ?」
アヤ:「蓮華」
「アヤっ」
どうやら記憶を取り戻した蓮華
オミ:「記憶、戻ったみたいだね」
ヨージ・ケン:「うっしゃあ!!」
「なっ何だと!!くそっ!」
ヨージ:「オラ、逃げんなよ」
アヤ:「後悔をして死ね」
ザシュッ
*************(それから数日後)
「皆と離れたくないよ」
オミ:「またおいで蓮華ちゃん」
ケン:「いつまでも待ってんぞ」
ヨージ:「また、会えるから」
「アヤ、私、絶対!将来、アヤのお嫁さんになる!!」
アヤ:「じゃあ俺は蓮華の旦那になるか」
ヨージ・ケン・オミ「おぉ~」
そして最後に蓮華は
アヤの頬にキスを落とした。
「約束ねっ」
アヤ:「///..あぁ。」
「じゃあねーみんなっ」
数十年後
アヤと蓮華が結婚したと言う話は
また別の話....。
**********END
あとがき
はい!完結しました小説!!
最後、思ったんですが
アヤと蓮華が結婚したら
年の差結婚になりますね(笑)
最後まで読んでいただき
ありがとうございました(*^^*)