お正月の一言 「四方拝 (2/2)」 | mituのブログ

お正月の一言 「四方拝 (2/2)」



次のポイントが、「急々如律令」という文言です。

「至急に掟の如く振る舞え」と解釈されます。

この呪文は、歌舞伎の勧進帳の弁慶のセリフにも出てきます。

「九字の大事は、深秘(じんぴ)にして、語り難きことなれども、疑念をはらさん、そのために、説き聞かせ申すべし。それ、九字真言と言っぱ、臨(りん)兵(びょう)闘(とう)者(しゃ)皆(かい)陣(じん)列(れつ)在(ざい)前(ぜん)の、九字なり。 まさに切らんと、なすときは、まず、正しく立って、歯を叩くこと、三十六度(さんじゅうりくど)。次に、右の大指をもって、四縦(しじゅう)をえがき、のちに、五横(ごおう)を書く。そのとき、急々如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)と、呪するときは、 あらゆる五陰鬼(ごいんき)、煩悩鬼(ぼんのうき)、まった、悪魔、外道、死霊、生霊、たちどころに滅ぶること、霜に煮え湯を、注ぐがごとし。げに、元本(がんぽん)の無明を斬るの、大利剣(だいりけん)。莫耶が剣(ばくやが つるぎ)も、なんぞ、如かん(しかん)」(「勧進帳」山伏問答より)」

ここでは、この呪文を「鬼を消し去る・祓う」という意味あいで唱えるものとされています。

霊魂の存在を信じ、世を恨んで亡くなった霊、怨霊は長くこの世に仇をするという思想は古くからのことで、それをお祓いしたい・魔除けをしたいとい思いは、人情なのでしょう。

しかし、四方拝は、反対に、「過度」で「魔性を引き寄せる」、そして自分を通して「魔性」にも、愛情を注ぎ、思い遣り、「所欲随心」で欲望・悪感情として現れるそうした霊たちの思いを自分の良心を通じて神さまから願われている本来の生き方に速やかに引き戻してあげるのだという強い決意を「急々如律令(至急に掟の如く振る舞え)」という言葉で宣言しているのです。

「四方拝」はそういう崇高な神事であるのです。

罪障を引き起こすような悪い波動(悪霊)は、私たちの感情を通じて訴えかけてきます。

イライラしたとき、ムシャクシャしたとき、落ち込んだとき、面倒くさいなあと思うときこそ、冷静になり自分の良心と対話し、良心のかすかな声に基づいた行動に変える必要があるのです。 

感情に流されてはいけません。

感情を良心の方向に導くことで、段々と自分の真心が表面に現れてきます。

真心と行動を一致させる精進をすることで、人生のハンドルを自分で握ることができます。感情をグイグイ引っ張って、命の主導権を発揮し、活き活き生きましょう!