第10回「神社参拝の作法(2):手水舎」
放送日:2016/09/04
・手水舎(てみずや)
神社だけでなく、お寺にも手水舎がある。
参拝の前には水をつかって手と口を、ゆすぎ清める動作がある。
・清らかな状態で神社参拝
先生や上司、尊い方のご自宅訪問する場合は、
お風呂にはいり小綺麗な格好で、清潔な状態で訪問するもの。
・神社とは常に清められ守られている場所
神社に一歩あしを踏み入れた瞬間、
非常に清らかな空間にきた気持ちになれる。
参道は掃き清められていて、
ご社殿はキレイに清掃されていて、非常に清々しい気持ちになれる。
・神様は穢れや汚れが大嫌い
もし汚らわしい状況があると、お祭り自体が成立しなくなる。
なので神主さんは、自分の身についた穢れや汚れを祓(はら)いつくし清めつくし、
大変清々しい状態を保って奉職するように心掛けている。
参拝する我々が、不潔な姿や邪心をもって神社に入ると神前を穢すことになる。
なので心身ともに清らかな状態となって、参拝しなければならない。
・穢れ(けがれ)と汚れ
「汚れ:部屋の散らかり、コーヒーの染み、掃除をすれば奇麗になる」
「穢れ:清潔さを失うこと、不吉、運気が下がる、縁起の悪いこと」
・穢れの例え
葬式では、死の穢れを受けてしまう。
そのまま帰ると、死の穢れを家に持ち込んでしまう。
そういう事を嫌がり、玄関で塩を肩にふる。
塩には邪気を払うチカラがあり、穢れを家に持ち込まなくてすむ、という考え。
・神社には、汚れ穢れをはらった清らかな状態で参拝しなければならない
手水舎は手の汚れをおとすという事ではなく、
手水を取る行為そのものが神事。
・手水の取り方
一杯の水で、すべての動作を完結させる。
1. かるい礼から始め、
2. 右手で柄杓をもち、柄杓1杯分の水をくみ左手をゆすぐ
3. 柄杓を左手に持ち替え、右手をゆすぐ
4. ふたたび右手に持ち替え、左手に水を溜めて、左手の水を口にふくむ、
そして音をたてず口をゆすいで、そっと吐きだす
(※飲まない)
5. もう一度、左手をゆすぐ
6. 柄杓を垂直にたて、柄の部分を洗い流す
7. 柄杓を元の位置に戻そして、かるい礼でおわる
《 1礼:左手:右手:クチ:左手:柄杓:1礼 》
・手水は禊 (みそぎ)を簡略化した結果
本来であれば神社近くの川などで全身を洗い清める禊をするが、
参拝者全員がしていたら大混乱になる。
禊に代わる手水舎で、
一番汚れる色々と触って両手と、色んなものを食べている口の中をゆすぎ清めて全身ゆすいだことにするようになっていった。
手水舎で清らかになった状態で、そして神前へとすすみ参拝する。