す2021年9月7日(火)

横浜スタジアム

ベイスターズ 8-2 ジャイアンツ

勝 宮國椋丞 1勝0敗

負 菅野智之 3勝6敗

 

一度は終わりかけた男の笑顔が、ハマの夜空に輝いた。

 

10年目のヨコハマスターナイト。

DeNA球団発足年からスタートした名物企画に、新たな物語が刻まれた。

 

「スターナイトですし、僕でいいのかなと思いました」

 

そんな謙虚な彼が、ベイスターズ移籍後初登板初勝利。

 

「非常にうれしいです。信じられない気持ちでいっぱいです」

 

相対するは、ジャイアンツのエース菅野智之。

自主トレを共にするなど、公私ともに慕ってきた憧れの人。

 

気迫あふれる投球で、堂々と渡り合った。

 

4回裏には1球で送りバントを決めて見せた。

 

その心意気に、チームメイトが応える。

 

5回に打線が爆発。

彼の代打に立った楠本泰史が、試合を決める3ランホームランをライトスタンドに叩き込む。

 

「試合前に、宮國さんの初登板だから絶対に勝ちをプレゼントしようというミーティングがあり、チーム全員にそういう思いがありました」

 

後続の投手陣も完璧なリリーフ。

 

自身として4年ぶりとなる勝利投手となった。

 

 

1992年4月17日生まれ。

沖縄県糸満市出身の29歳。

 

糸満高校から、2010年ドラフト3位でジャイアンツに入団。

 

将来のエース候補と期待され、江川卓の背負った背番号30を与えられる。

 

2012年には一軍に定着。

この年に始まったスターナイトでは、現監督の三浦大輔と投げ合い勝利投手に。

 

2013年には開幕投手も任された。

 

だが厳しいプロの世界。

なかなか結果が出ず、中継ぎに転向。

 

2020年オフに自由契約。

 

スタッフとして残る道も提示されたが、現役にこだわった。

 

「一年でも長く野球を続けなさい」

 

亡き父の言葉が、心をつなぎとめた。

 

合同トライアウトに挑戦するも、声はかからず。

専属トレーナーと自主トレを続けていた。

 

シーズン開幕直前になって、ベイスターズとの育成契約が発表された。

 

ファームで実践と実績積み重ねて、8月末に支配下契約。

この日の一軍初登板になった。

 

「以前の姿を求めるより、今の状態でどうやって打者を抑えるか工夫したことが、この結果につながった」

 

本人の努力もさることながら、IT機器を駆使して分析やアドバイスを行う部署での動作解析などもあったという。

 

そして試合前日のハマスタでの練習では、グラウンドに深々と頭を下げる彼の姿があった。

 

「周りの方々への感謝を持って、少しでも恩返しできるようにと、そして投げられる喜びやマウンドに立てる喜びをかみしめながら1球1球投げました」

 

横浜に新たな星がまた一つ。

 

灼熱の夏から実りの秋へ。

闘いは続いていく。

 

たたかうぞ 闘志みなぎらせて

勝利の海 行くぞベイスターズ

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号65。

宮國椋丞。

 

GRATITUDE AND REPAYING THE KINDNESS

感謝・恩返し

 

I☆YOKOHAMA

今こそ、横浜一心。