2021年6月5日(土)

横浜スタジアム

ベイスターズ 11-9 マリーンズ

勝 濵口遥大 3勝4敗

S 三嶋一輝 0勝3敗10S

負 美馬学 3勝3敗

 

栄冠掴むその日まで

恐れず飛び込めベースへ

 

1回裏、ハマの元気印・桑原将志が打席に向かう。

ハマスタにあの応援歌が流れる。

 

初代キャプテンからリードオフマンを引き継いだ背番号1は、痛烈な二塁打で先陣を切る。

 

2番キャッチャーに定着した伊藤光が、初球で送りバントを決める。

昨シーズンの最終戦後のセレモニーで、初代キャプテンのタオルを手に場内を一周したハマの司令塔は、きっちりと自分の役目を果たした。

 

「自分らしく。自分の言葉で思いを伝えることが大切だよ」


キャプテン就任時にかけられた言葉を胸にチームをけん引する佐野恵太が、鮮やかな先制打を放つ。

 

「入団した時からお世話になり、プライベートでもかわいがっていただいたので、感謝の思いを込めて登場曲を使わせてもらった」


ハマのホットコーナーを死守する宮﨑敏郎は、3回裏のチャンスでタイムリーヒット。

 

初代キャプテンのために、全員が一丸となって、勝利をもぎ取った。

 

スーツに身を包んだ初代キャプテンが、ハマスタに帰ってきた

 

1986年7月10日生まれ。

静岡県駿東郡出身の34歳。

2004年ドラフト6位で横浜高校から入団。

 

「黙々と努力をしていた。その姿にみんながついていった。本人がアピールするのでなく、まわりが認めていったんです。そういう選手はなかなかいないんです」(渡辺元智・横浜高校元監督)

 

「(同期入団で)僕が4歳年上なんですけど、彼に引っ張ってもらったんです」(藤田一也)

 

「放っておくとどこかへ行ってしまいそうな危うさがあった。それぐらい一生懸命だった。キャプテンを引き継げるような選手になってくれた」(村田修一)

 

走攻守三拍子そろった力を発揮し、レギュラーに定着していく。

 

だがチームは低迷が続いた。

ハマスタにも閑古鳥が鳴く。

 

「勝てない時期はつらかった。でもファンの皆さんに本当に申し訳なかったと思います」

 

2011年オフ、新球団横浜DeNAベイスターズが誕生。

彼は初代キャプテンに就任する。

 

情熱的な指揮官の中畑清と、闘志を内に秘めるタイプのキャプテンは、しばしば衝突していく。

 

「本気でぶつかったからハラが割れたんだ。野球に対する情熱は半端じゃなかった」

 

骨折を隠して、送りバントを決めたこともあった。

大量点差があっても、ヘッドスライディングでナインを鼓舞したこともあった。

 

そしてチームは力をつけていく。

クライマックスシリーズに、日本シリーズ。

反比例するように、出場機会が減っていく。

 

2019年4月29日。

東京ドーム。

10連敗中のチームを救う決勝ホームランを放ったのは、その日ファームから這い上がってきた彼だった。

 

「キャプテンとして自分で解決できないことは、すべて相談してました。本気で人のことを思える方です」(筒香嘉智)

 

2019年8月4日。

横浜スタジアム。

通算1000本安打は、ヘッドスライディングでもぎ取った三塁打。

 

試合後には、関内駅でスタッフが購入してきたコージーコーナーのケーキで記念撮影。

 

歓喜の笑顔が、横浜の夜空に輝いた。

 

背番号を42に変更した2020年シーズンは、一軍出場のチャンスがなかった。

そして、無念の戦力外通告となった。

 

「この横浜で優勝したかったです。でもその思いは、ここにいる素晴らしい選手たちがかなえてくれると信じています」

 

その熱き血潮は、確かに受け継がれた。

 

社会人フットボールリーグXリーグのノジマ相模原ライズに加入することが発表されている。

 

我らの永遠主将の、終わりなき旅「第二章」が始まった。

 

栄冠掴むその日まで

恐れず飛び込めベースへ

君の熱き血潮で

燃えろ 雄洋

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号52。

背番号7。

背番号42。

石川雄洋。

 

TAKE OFF,TAKAHIRO.

羽ばたけ、タケヒロ。

 

今こそ、横浜一心。

I☆YOKOHAMA