2020年10月24日(土)

横浜スタジアム

ベイスターズ 1-2 カープ

勝 森下暢仁 9勝3敗

負 平田真吾 1勝1敗

 

爽やかな秋晴れのスタジアム。

 

鋭い打球が三塁線を抜けていく。

 

背番号2はファーストベースを駆け抜ける。

 

雄叫び一閃。

神に感謝の祈りを捧げた背番号2は、万雷の大拍手に最高の笑顔で応えた。

 

日米通算2000本安打の大偉業は、彼の愛するハマスタの熱き星たちの前で達成された。

 

1983年11月24日生まれ。

ベネズエラ・ボリバル共和国アンソアテギ州出身の36歳。

 

シアトル・マリナーズ (2004 - 2010)

コロラド・ロッキーズ 、フロリダ・マーリンズ (2011)

クリーブランド・インディアンス 、シカゴ・ホワイトソックス (2012)

 

メジャーで1005安打の実績をひっさげて2013年に来日。

2年間ジャイアンツでプレーした後、2015年よりベイスターズの一員となった。

 

メジャーの実力だけでなく、発展途上の若きチームにその経験と人柄が大きく貢献していく。

 

新加入の外国人選手には、日本のプロ野球での心構えを丁寧に教えた。

 

結果が出ない選手。ミスをしてしまった選手に温かく声をかける。

 

チームドキュメント映画「FOR REAL」。

リリーフ失敗をしていたダッグアウトでの山﨑康晃を撮影しようとしたスタッフを、怒鳴りつけたこともあった。

 

「ヤスの気持ちを考えろ!」

 

だが、そのスタッフに翌日彼は謝罪をしている。

 

「君の仕事であることは理解しているし、リスペクトしている。昨日は申し訳なかった」

 

撮影クルーは、そこまで自分たちのことを思ってくれていることに感動したという。

 

熱くなって審判に抗議しようとした梶谷隆幸を身を挺して防ぎ、退場劇を防ぐ冷静さも見せたこともある。

 

「何かを頼むときも『忙しいのに申し訳ない』など一言が必ずある」(天野通訳)

 

チームスタッフにも配慮を忘れない。

 

有形無形にチームの柱になった彼を皆はこう呼ぶようになった。

 

「チャモさん」と。

 

スペイン語で、少年とかやんちゃという意味だ。

 

最下位の常連だったチームは、2016年に初のクライマックスシリーズ進出。

2017年には日本シリーズ進出を果たす。

 

そして、優勝候補の一角にまでなっていった。

 

コロナ過でスタートした2020年シーズンは、背番号2にとっても試練のシーズンとなった。

 

本来の実力が発揮できず、怪我以外で初の二軍落ち。

 

だが、みな信じていた。

チャモさんが帰ってくることを。

偉大な記録を成し遂げることを。

 

そしてこの日、秋晴れのスタジアムで、その瞬間はやってきた。

 

前日から履いていた「NPB・MLB2000HITS」とプリントされた特注のスパイクで、一塁ベースを駆け抜けた。

 

記念のボードを掲げて感無量の表情に、ハマスタの歓喜が爆発した。

 

「すごく感情が出た。声援があっての記録。皆さまの前で打ててよかった」

 

国内FA権を取得したため、来シーズンからは外国人枠を外れることになる。

 

NPBでの1000本安打までも、あと5本。

チーム最年長の36歳は、捲土重来を期すチームにとってなくてはならい存在だ。

 

「個人の数字よりもチームに貢献するだけ」

 

そして我らのチャモさんは、次の勝利に向けて歩み始めた。

 

勝負がかかる

しびれる瞬間

流れを我らに

アニモ ロペス

 

チャモ!チャモ!ロペス!

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号2。

ホセ・ロペス。

 

TOGETHER WE CAN DO IT

チームも、ファンも、一緒なら達成できる。

心をひとつに。

BECAUSE WE ARE FAMILY.