2019/04/20(土) MAZDA Zoom-Zoomスタジアム 広島
ベイスターズ 2-9 カープ
勝 床田
負 井納

「勝負していたら死球を受けることはある。ファンにいい勝負を見せたい」

1週間前のハマスタで、この日先発のカープ床田寛樹からデッドボールを受け欠場が続いていた我らがキャプテン。

大量ビハインドの6回。快投を続ける左腕相手に快音を響かせた。

この日は8回にも2打席連続のホームランを放ち、最後まで戦い続けた。

「いくら打っても負けてしまったら意味がない。選手がゲームをつくるしかない。皆で信じ合ってやっていく」

彼の戦いは、グラウンド上だけではない。

2018年11月30日。
一冊の本が出版された。

「空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ」

ベイスターズファンだけでなく、心あるアマチュア野球の指導者、関係者が、今真剣にこの本を読みあさっている。

私も中学生の息子がシニアチームに所属しているが、この本の存在が、彼の主張が、大きな警鐘を鳴らしているのを、強く実感している。

「俺は、少年野球の世界に10年以上携わってきた。彼のような主張をするプロ野球OBは、何人もいた。彼がすごいのは、現役の日本の四番でありながら、こういう主張を勇気をもってしたことだ」

息子の小学生時代の野球チームの監督さんと飲んだときも、この本が話題になった。

少子高齢化以上の勢いで減少している野球少年人口。

その原因のひとつに、「勝利至上主義」がある。

①野球が子供たちのためでなく、指導者の実績や功績、関係者や親など大人たち野満足のためのものになってしまいがちな点。

②選手が大人の顔色ばかりを見て、自分で考える習慣が身につかないまま、育ってしまうこと。

③そういう野球が、選手の未来を奪ってしまうこと。

経験を押しつけるだけの一方的な指導。

叱責や怒号が飛び交うグラウンド。

選手の健康や可能性や将来よりも、目先の勝利のために繰り返される采配。

野球界における「教育」は、指導者の経験則からの「教える」側面だけで、「育む」側面が大きく欠けているのではないか。

少年時代から日本一の打者になっていく中での自身の体験になぞらえ、プロ野球選手として活躍しながら、自身の出身のボーイスリーグから改革の闘いを始めている。

スポーツの主役は選手。

ならば、その選手ひとりひとりの可能性、それぞれの考える力を伸ばしていく指導こそが、今求められていると力説する。

「自分の考える型にはめるのではなく、僕の特長や目指してきたことを理解して、それを伸ばして下さるコーチと出会ったことが、僕の転機でした」(123ページ)

ベイスターズに入団後伸び悩んだ時期に、徹底した対話と、目指すべき目標を明確にした上での徹底した練習。

その先に現在の彼の姿がある。

その言葉は重い。

「経験論ばかりを語り、指導について学んでいない大人たちが、悪気はないにせよ勝つために子供たちを酷使し、それが多くの選手の将来を台無しにしていることは、あまりに残念でなりません」(179ページ)

良いも悪いも全て経験してきた上で、現在を全力で、そして未来のために我らのキャプテンは闘う。

一人立つ精神と、団結の心は、両立できる。

ベイスターズには、侍の四番がいる。

日本の野球が、静かに、しかし大きく、変わり始めている。

横浜の空高く
ホームランかっ飛ばせ 筒香

さぁ 打て 筒香
飛ばせ 空の彼方
横浜に輝く大砲
かっ飛ばせ ホームラン

GO GO TSUTSUGOH!

横浜DeNAベイスターズ。
背番号25。
筒香嘉智。

VAMOS A SEGUIR ADELANTE!
前に、前に、積極的に行こう!

Go Beyond the Limit.