5/15
B1-2T
勝  メッセンジャー
負  飯塚
S  ドリス


2017年6月19日。
横浜スタジアム。

雨上がりのハマの夜空に、彗星のように彼は現れた。

降雨コールドによる試合順延で掴んだプロ初先発のマウンド。

相対するは、故郷新潟の英雄・バファローズ金子千尋。

5回無失点で憧れの名投手に投げ勝つも、リリーフ陣が打ち込まれプロ初登板初勝利はならなかった。


2017年8月30日。
ナゴヤドーム。

ドラゴンズで一時代を築いた左腕エース・大野雄大に投げ勝ちプロ初勝利。

マウンド上ではどんなピンチでも一切表情を変えない彼の満面の笑顔が心に残るヒーローインタビューだった。


後半戦ローテーション投手として活躍するも、9試合1勝3敗。

チームが球史に残る激闘を繰り広げたポストシーズンに、彼の姿はなかった。


徹底的に鍛え上げて迎えたプロ4年目の2018年シーズン。

5度目の登板。
ここまで彼の登板試合での味方の援護は僅かに9点。

打線は今宵もランディ・メッセンジャーとラファエル・ドリスにねじ伏せられた。

6回裏。
0-0。
2アウト満塁。
6奪三振100球の熱投。

内角を攻め抜いて福留孝介に睨み付けられ毒づかれても一切表情を崩さなかった。
だが、交代を告げられたその時、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ顔をしかめた。

リリーフのエドウィン・エスコバーは、原口文仁のバットをへし折ったが、打球は不運にも三塁後方のフェアゾーンに落ちた。
これが決勝点になってしまった。


「もう一回自分の中で、どうやったら勝てるか、(窮地を)任せてもらえるか、整理して臨みたい」


背番号30は、伝説の豪腕・江川卓のようなスケールの大きい投手にと付けられた期待の証。


好投しても好投しても勝ち星がついていかないのは、ホエールズ、ベイスターズのエースの宿命。

平松政次がそうだった。
遠藤一彦がそうだった。
そして、誰よりも彼に期待を寄せるハマの永遠番長・三浦大輔がそうだった。

偉大な先達は苦難を乗り越えて大投手になっていった。

チームを覆う宿命など乗り越える力が彼にはある。
大エースの系譜に連なる力が間違いなくある。


戦うぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞ  ベイスターズ

横浜DeNAベイスターズ。
背番号30。
飯塚悟史。

STRENGTH OF SPIRIT.
最終的には技術ではなく、気持ちが勝つ。

VICTORY is WITHIN US.