8/2
B4-4D
(延長12回引き分け)

雨は止んだ。
だが、連敗は止められなかった。

予報になかった突然の雨による、1時間の中断からスタートしたゲーム。

先発ジョー・ウィーランドは、粘りのピッチング。
ドラゴンズ・エースの大野雄大は、完璧な投球。

苦手の左腕を攻略した2度のリードをいずれも守れなかった。

試合後のセレモニーも中止。
選手も、ファンも、スタッフの皆さん方も、ともかく疲労が残る試合となってしまった。


チームを覆うこの暗雲を吹き払うべく、この男が先発マウンドに向かう。


横浜を長きにわたって支えた大エース、ハマの番長・三浦大輔は、言葉を持つ男だった。

勝つ喜び。
負ける悔しさ。
努力の大切さ。
感謝の心。

赤裸々に、等身大に、チームメイトに、そして我々ファンに語り続けた。

2016年9月。
引退を発表し、最終登板直前の調整ブルペン。
投げ込む彼の姿を目に焼き付けるように、じっと見つめる男がいた。

チームの先発選手同士が、このように練習に立ち会うことはきわめて稀であるという。

彼はハマの大エースから、大事なものを引き継ごうと懸命だったのだろう。


この青年もまた、言葉を持つ男である。

「野手の調子が悪い時に抑えることが、投手として一番評価される。負けた投手の名は残らない」

「三振がとれるより、勝てる方がいい投手」

「後半戦の1勝は前半戦の1勝とは価値が違う。後半戦の1敗は前半戦の1敗とは重みが違う」

「雨だから負けていい、なんていうのはレベルが低い。幼稚な考え方。そこをどうするか考えることでランクが上がる」

「僕は野手が苦しんでいるときに信頼される投手になりたい。『今永が投げていれば絶対に抑えてくれる。じゃあ今永のために打ってやろう』って思ってもらえる存在になりたい」


言葉は、人を勇気づけもすれば、人を傷つけどん底まで叩き落とすこともある。

彼の言葉には、皆を勇気づける不屈の何かがある。

勇気の言葉。
信頼の言葉。
情熱の言葉。

勝利の結果と共に、今日も凱歌の言葉を。

横浜DeNAベイスターズ。
背番号21。
今永昇太。


智勇兼備の左腕が、ハマの夜空に勝利の凱歌を轟かせる。

THIS IS MY ERA.